
自宅でゆっくりしている主婦のもとへ、子供が川で溺れたという電話がかかってくる。その一人息子は亡くなった。二人きりになった夫婦は葬式の後も茫然自失の状態。その家へ、故障したエアコンの修理に二人の男が来る‥‥
主人公を襲う不幸の連鎖と、落ちぶれていく様子。登場人物はみな、お世辞にも立派ではない。主人公にも感情移入は難しく、ただ壊れていく人と崩れていく人間関係を傍観するような見方しかできない。
舞台装置は質感も高く構造もポイントを押さえた秀逸なもの。役者の演技は迫真で、あまり近づきたくない嫌な雰囲気がぷんぷんと漂ってきた。ドロドロの愛憎劇に浸りたい人にはたまらないだろう。テレビや映画では決してできない作品。かなり盛況だったのもうなずける。
私がポツドールを観るのは初めて。なんだかとても話題になっていたのでとりあえず行ってみたら、当日券を求める行列もなかなかの伸び方で期待が膨らんだ。通路に置かれた追加座席(丸椅子)になったが見難くはなかった。超満席の客を上手にさばいていた制作はなかなか優秀だったと思う。
2011/09/09-19:30
ポツドール「おしまいのとき」
ザ・スズナリ/当日券5000円
脚本・演出:三浦大輔
出演:米村亮太朗/古澤裕介/松浦祐也/松澤匠/篠原友希子/高木珠里/新田めぐみ
舞台美術:田中敏恵
照明:伊藤孝
映像・宣伝美術:冨田中理
小道具:河合路代
舞台監督:酒井詠理佳
演出助手:飯塚克之/上松頼子
写真撮影:曵野若菜
制作:木下京子
広報:石井裕太
制作協力:保坂綾子

