
人間はどこまで堕ちることができるのか?(チラシより)
邪悪になることができるのか?
この世界は肉と汗と脂と悪臭に満ち満ちている。
どこかの田舎の場末のスナック。いつも客は常連が2~3人いるだけ。しかも、店の女の子と不倫関係の会社員とその妻、客同士のゲイカップル、気のある客に売春している女、金を盗られたと暴れる男・・・みんなドロドロした関係。
しかし、不思議とどの人物も悪者にはなりきれない。みんな事情があり、弱さとズルさがあり、下手くそな生き方を続けている。まさにタイトルの通り「劣る人」達なのだ。だから憎めないし、同情するように感情移入ができてしまう。
私が行く飲み屋は店も客もいい人が多いので、こんなドラマチックな展開はない。あっても困るが、ちょっとだけ関わってもみたい世界だ。タクシードライバーとママの二人だけになった時の穏やかだけど寂しそうな会話が良かった。
“優しくて健気そうに見えて実は悪女”というホステス役を演じた佐藤みゆきが素晴らしかった。この人の舞台を観たのは4回目だが、演技の幅がものすごく広い。今後も追いかけたい女優だ。
2011/03/19-14:30
elePHANTMoon「劣る人」
サンモールスタジオ/3000円
脚本・演出:マキタカズオミ
出演:江ばら大介/安藤理樹/カトウシンスケ/芝博文/根津茂尚/保田泰志/川嵜美栄子/佐藤みゆき/重実百合/瀬戸山美咲/二階堂瞳子
舞台美術:袴田長武
舞台監督:西山みのり
証明:若林恒美
音響:星野大輔
チラシイラスト:駕籠真太郎
舞台写真:たばたまみ
制作:塩田友克

