2014年11月09日

あたらしい数字「爆弾魔メグる」

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モノクロのピエロが私にくれた黒い風船は、私の体の中で爆弾になった。
あいつやあいつやあいつらに膨らまされて爪先や髪の毛の先まで届いてパンパンになって、
そしてもうすぐ爆発する。

のを僕は知っているから、爆弾魔メグります。
(チラシより)

 王子小劇場のスタートダッシュ公演ということなのでまだ新しい劇団。“第一回公演”等の表記は見当たらないが、旗揚げが2014年と書かれているのでおそらく本作が最初だと思われる。

 女子高生の悶々とした気持ちが今にも爆発しそうになっているのは伝わるのですが、その内面を実体化したようなピエロが少々現実味がありすぎて、精神世界的な幻想感が表現しきれなかったのではないだろうか。

 なんとなく学生演劇みたいな印象。方向性は嫌いじゃないので、もっと経験を積んで洗練された作品を出してほしい。

2014/11/09-14:00
あたらしい数字「爆弾魔メグる」
王子小劇場/支援会員
脚本・演出:佐々木琢
出演:荒木秀智/木村みちる/田中渚/辻響平/西山愛/服部容子
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2014年11月03日

DART'S「In The PLAYROOM」

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人気小説家、桐野範容の描く超絶サイコサスペンス『ザ・プレイヤー』シリーズの最新刊が発売された。
女刑事水越貴理子をまき込んだ天才殺人鬼の殺人ゲームは巻を重ねるごとに激化していく。
最高傑作との呼び声も高いその新作を、待ち望んでいた読者たちが手にする。物語に浸る幸福な読書体験。

それを遮ったのは、本に挟まれていた1枚の紙片だった。

『私の小説の登場人物になりませんか?』

あやしげな文句に惹かれ集まったのは熱心な愛読者たち。西武新宿線西新宿駅近くの廃墟ビルに招かれた彼らの前に、桐野範容を名乗る人物があらわれる。

「登場人物 として、殺人鬼『プレイヤー』のゲームに参加してください」

参加した読者たちの行動をもとに、桐野がこれから新作を書こうというのだ。
自分の大好きな小説の登場人物になれる。

迷わず参加を決めた彼らに、殺人ゲームのルールが説明される。殺人鬼に指定された今回のゲームは『鬼ごっこ』だった。

「それでは、ゲームを始めましょう」

作家桐野範容の『想像の世界』を舞台にして、天才殺人鬼が鬼となる『恐怖の鬼ごっこ』が始まる―

【ルー ル】
・行動範囲は新宿区限定とする。決して区外に出てはならない。
・ゲームは13時に開始し14時に終了することとする。
・以上のルール内であれば何をしても構わない。
・鬼にタッチされたら負けとなり『罰』を受ける。

この物語から逃げることは、許されない―
(チラシより)

 新宿区内を逃げまわる展開をどうやって劇場で上演するんだろうと不思議だったが、実際は逆に密室に閉じ込められた状態で頭脳戦が繰り広げられる。

 複雑な展開が言葉で説明されるので、状況を把握するのが一苦労。正直な話、途中から追いかけるのを放棄してやりとりを眺めていた。しかしこの話の本当のポイントはそこではなく、その先にあるどんでん返しに次ぐどんでん返しというミステリーの波状攻撃だ。

 全部で4回か5回はどんでん返されたのではないだろうか。しかし理不尽なものではなく、最初の方で微妙に違和感があった部分が次々に解明されていくような展開で面白かった。登場人物それぞれに見せ場がある構成で、やってる方も楽しかったと思う。

2014/11/03-13:00
DART'S「In The PLAYROOM」
シアター・ミラクル/当日精算2500円
脚本・演出:広瀬格
出演:島田雅之/國重直也/浅見臣樹/今里真/金崎敬江/佐賀モトキ/椎谷万里江/民本しょうこ/松澤くれは
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2014年11月02日

Ammo「Lucifer」

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誰もが彼のプレイに夢中だった。
シルクのように滑らかなボールタッチ、一度ボールを持ったら離さない利己的なドリブルは悪魔的でさえあった。
敵も、味方でさえも彼に魅了された。将来を嘱望された選手だった。
イリヤ・ペトロヴィッチ。彼は、ある日突然消えた。

ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦の終結から十年後、私はトヨタカップで来日するシーナ・アクシシャヤを迎えに成田空港に
車を走らせていた。あの、"やせっぽちシーナ"が今や代表のエースだというのだから、時間はあまりにも早く、未来は全く予想がつかない。

私は、彼と話すべきことがあった。あの日の、イリヤ・ペトロヴィッチと、彼を鼓舞するビリヤシュのサポーターの声と、そして私を含むあらゆる人達の傲慢についてだ。
(チラシより)

 ユーゴスラビアと言えば1984年にサラエボオリンピックを開催した国だが、それから10年も経たずして大規模な内戦に突入した。当時大学生だった私は、オリンピックが開かれた街が戦場になっている光景をテレビで見て、強く衝撃を受けた記憶が残っている。今時戦争なんてものは途上国で起こるものだと思い込んでいたのだ。

 この作品は、ボスニアのある街で暮らすサッカー大好きな人々が、内戦により敵味方に分かれ、仲の良かった隣人が殺し合うようになる悲劇を描いている。内戦は単なる戦争以上に悲劇であることが突き刺すように伝わってくる。それでも私達は現実に起きたことの1割も理解できていないかもしれないが。

 だが日本でもいまやそれは他人事でない。ユーゴスラビアですら、実際に戦争が始まるその瞬間まで、まさか戦争が始まるとはみんな思っていなかったというのだ。いつの日か私達が同じように語る日が来ないように、最善と思う選択を続けていかなくてはならないが、果たしてできているだろうか。

2014/11/02-19:00
Ammo「Lucifer」
d-倉庫/当日清算3200円
脚本・演出:南慎介
出演:荒川ユリエル/平佐喜子/三浦佑介/前園あかり/石塚みづき/鹿島ゆきこ/吉永輪太郎/さいとう篤史/斉藤太一/大春ハルオ/加藤素子/安田徳/大野由加里/井上千裕/水津亜子/信國輝彦
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屋根裏展望台「2つの重力の間で」

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今回の屋根裏展望台はSFです。
数年後、地球に隕石が衝突するかもしれない、と言う話です。

けども、パニックものみたいに政府やら軍やらNASAやらが登場するのではなくて、隕石が衝突するかもしれないらしいけど、特別何かすることがあるわけでもないし、まあ普通に生きてこうかー、という人たちが出てきます。

そんな人たちが、家で、都市で、郊外で、twitterで、youtubeで、どんな行動をとるのか。

今回はそうした風景を描いてみようと思っています。
(チラシより)

 10年後に隕石が落ちてきて人類が滅亡すると予想された後、普通の人々がどう過ごすのかというテーマ。新井素子の『ひとめあなたに』みたいな設定だが、10年も先となるとパニックを起こすにも気が早いようで、微妙に穏やかな日々が続いている。

 その設定はまあ良いとして、いかんせん演出というか展開がダメすぎる。どこかで見たような表現がだらだらと続いて間延びした時間が流れる。90分の作品だが、おそらく半分くらいで飽きて、あとはいつ終わるのか待つばかりの苦痛な時間を過ごした。

2014/11/02-14:00
屋根裏展望台「2つの重力の間で」
王子小劇場/支援会員
作・演出:岩城泰斗
出演:伊藤千尋/大村優介/高橋由理枝/田代雄亮/西村蒼/八木あがた/矢野昌幸
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2014年11月01日

MCR「あの部屋が燃えろ」

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東京都杉並区、商店街を抜けた先、
一階、風呂無し、外に共同シャワーあり。
隣には友だちが住んでいて、
うちの冷蔵庫に入ってるものを僕が留守の間に自分の部屋に持ち帰る。
僕はそういうアパートに住んでいる。
鍵は付いているんだけど、なんでかみんな、
素手でうまいこと鍵を開ける術を知っている。
知っているから、帰ってくると、
知らない人が横になってテレビを見ていたりする。
僕はそういう部屋に住んでいる。

もしもあの頃に戻れるならば、
あの時間をアパートごと、燃やしてやりたいと思う。

つまりどういうことかというと、
世の中の基準が部屋にまで届かない閉鎖的な世界観を、
溢れる罵詈雑言と小気味よいリズムの会話群で
空間をいびつにも広げようと努力する人たちの、
結局は畳を指でガリガリするだけだったりする、そんなおはなしです。
(チラシより)

 何者にもなれずくすぶってる若者たち。言い換えればザ・ダメ人間ズ。そんな連中がたむろするアパートの一室が舞台。自分も学生時代はあんなんだったか…いやそんなにひどくなかったよ…でもなんか、ちょっと憧れる。

 前半はひたすら無駄なマシンガントークてんこもりで笑いまくるが、ラストはやっぱりダメダメで道を踏み外して、泣きながら笑うしかない展開。あんな芝居で泣かされるもんかって思うけど、泣いたっていいだろう。

 余談だがザンヨウコから浅く同情されたい。

2014/11/01-19:00
MCR「あの部屋が燃えろ」
小劇場B1/当日清算3000円
作・演出:櫻井智也
出演:澤唯/小野ゆたか/後藤飛鳥/堀靖明/本井博之/ザンヨウコ/津留崎夏子/櫻井智也/おがわじゅんや/北島広貴/伊達香苗
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FUKAIPRODUCE羽衣「よるべナイター」

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 円形劇場を活かして野球場をモチーフに組まれた舞台で、野球のユニフォームを着た役者たちが妙ージカルを演じる。でも内容はちっとも野球とは関係なくて、男と女と歓楽街、一人の寂しい夜、愛する人よ君といつまでも的なストーリー。

 ちょっと下ネタと言うかセクシャルな演出も多いけど、クスクスニヤニヤ笑ってるうちに人生の悲喜こもごもを見せつけられて、いつのまにかホロリとさせられる。ああ、今日も羽衣マジックに絡め取られたよ。

 妙ージカルも慣れてきたが、さすがにこの大人数で歌うと歌詞が聞き取れないことがあり、そこは残念。今回は特に歌とモノローグがかなり多く、会話部分が少ない構成だったので緊張感があった。当日パンフと一緒に歌詞カードが配布されていたので後で確認することはできたが、本場のミュージカルならきっちり聞こえるものなのだろうか。

2014/11/01-14:00
FUKAIPRODUCE羽衣「よるべナイター」
青山円形劇場/事前入金3500円
プロデュース:深井順子
作・音楽:糸井幸之介
演出:深井順子/糸井幸之介
出演:深井順子/日啓介/鯉和鮎美/高橋義和/澤田慎司/新部聖子/岡本陽介/伊藤昌子/西田夏奈子/キムユス/中林舞/福原冠/橋本淳/山のえみ/森下亮
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2014年10月25日

カムヰヤッセン「未開の議場」

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〜私たちは私たちの隣で生きているその人のことをよく知らない。〜

「怪物はどこだ。」
人が人よりも優位に立ちたい、っていう話をなんだかずっと書いてきたような気がしています。
思えばそういう競争の中にいた四半世紀でしたから、 そういう物語を書くことの環境的な条件は整っていた気もします。
で、僕はこの「人よりも優位でありたい」という欲は半ば本能だと思ってまして、 本能だからこそ、ちゃんと飼い慣らせば、どうとでも付き合える気がしています。
仰々しく言ってみましたが、普段そんなことばっかり考えているわけもなく、 言うて僕も割と博愛主義の善良な一市民だと思っています。真剣です。はいそこ笑わない。
ただ、ふとした瞬間にひょんなことでとんでもないことを口走ってしまうことがあって、 そういう時に、この本能の怪物っぷりを考えます。
ちっちゃいですが、確実にいます。

今回は、そういうものと闘うための演劇をやります。
ちょっとだけ枠を広げて、日本人、というところで語ってみようと思います。
13人、の、日本人たちの会議劇。劇場でお待ちしています。
(チラシより)

 昔から在日トメニア人が多く住んでいる町で、お祭りを開くことになる。会合に集まった人々はそれぞれの生活の中で様々な形でトメニア人と関わっている。トメニア人学校の先生、トメニア人が働く工場の経営者、トメニア人学生による万引きに悩まされているスーパーの店主、刺青のあるトメニア人とトラブルになった銭湯の経営者、ただ仲良くしてほしいと願っているカフェ店員、などなど。

 理解と交流を深めようと企画されたはずの祭だが、詳細を詰めるに従ってボロボロとほころびが出始め、次第にむき出しの感情がぶつかり合う。

 トメニアという国は架空(多分某映画から取られたもの)で、実在の在日外国人といえば最初にイメージされるのはコリアンだが、それ以外の国と思われるエピソードも多数取り入れて独特なトメニア像が構築されていた。トメニア語という言語を作って字幕まで出していたのはすごいが、キリル文字っぽかったので東欧系の言葉を使っていたのかもしれない。

 実際に起きた時事ネタを数多く織り込んでおり、それらをニュース等で聞いた時に自分がどう感じたかを思い出しながら議論に聞き入っていた。いや、議論と呼べるようなものではないだろう。あのカオスな状況は、議論下手と言われる日本人の典型的な会議の姿かもしれない。

 思うところは多々ある。実際にそういう町で暮らすことになったら自分はどういう態度を取るだろうか。綺麗事では済まないのだろう、恐らく。

 舞台両側のスクリーンに韓国語とトメニア語の字幕が映写されていたが、私の位置からではよく見えなかった。舞台上では日本語で会話しているのだから問題ないかと思っていたのだが、ラストで多分大事な会話がトメニア語でなされて日本語字幕となり、そこがほとんど読めなかったのが残念。あれはどういう内容だったのだろうか。

 カムヰヤッセンは気になりつつタイミングが合わずかなり見逃していたが、久々に観た本作はとても良かった。今後はなるべく見逃さないようにしたい。

2014/10/25-19:00
カムヰヤッセン「未開の議場」
王子小劇場/支援会員
脚本・演出 北川大輔
出演:小島明之/辻貴大/工藤さや/小林樹/ししどともこ/橋本博人/小角まや/宍泥美/島野温枝/杉原幸子/新名基浩/安藤理樹/小沢道成
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iaku「流れんな」

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貝毒の被害は甚大で、タイラギ(平貝)漁で栄えたこの港町も長くはないかもしれない。
当然、うちの小さな食堂「とまりぎ」も先行き不安だ。ネイルサロンにした方がマシだなんて話は、さすがにバカげてると思うんだけど。
重なるときは重なるもんで、先日、父親が重度の肝臓疾患で入院、店は休業状態に。
40歳を間近にして、畳み掛けてくるよう。

店で一人、思う。母親が生きてたら。子どもの頃、汲取式の便所を友人に見られるのが恥ずかしくて、ムリ言って洋式トイレに変えてもらったことがある。それがあんなことになるなんて。妹もずっと私を恨んでる。26年前の出来事が、今も私を滞留させる。この土地に、この店に。ああ、流れんな、私の記憶。
(チラシより)

 にっちもさっちもいかない田舎の話だ。土地に残る者と離れる者、いろんなしがらみがあって、すがりつくものが脆く崩れて、誰を責められるわけでもなく、誰から責められるわけでもなく、それでも、ハッピーになれない、田舎の話だ。

 悪者が誰も出てこないのにみんな不幸になる話はとても切ない。こういう話は関西の劇団の方が上手いように思う。しんみりと泣かされた。

2014/10/25-14:00
iaku「流れんな」
三鷹市芸術センター星のホール/当日清算2200円
作:横山拓也
演出:上田一軒
出演:峯素子/橋爪未萠里/緒方晋/酒井善史/北村守
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悪い芝居「スーパーふぃクション」

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理解されない男と誤解しかされない女が虚業の中だけで心と体を許しあい求めあう
人間の本質なんか炙り出るわけない“超物語”つまり“現実”のアレコレ───

究極の珍しさを求めて、誰からも理解も評価もされない行動をし続ける男・冠虚(カンムリウツロ)に、はじめて心奪われた女が現れる。
それは他人に誤解ばかりを与え続ける女・朝焼澱美(アサヤケヨドミ)だった。女の出現により、男の自我は崩れ堕ちゆくしかない。
圧倒的な言葉と、それを彩るビジュアル、そしてオリジナル音楽の生演奏で劇場を包み込む悪い芝居一年振りの本公演。
結成10年を翌年に控え、ここにひとつ、劇団の終焉を告げ、純演劇の限界に挑む。
芝居を観よう。芝居を観よう。どうせ観るなら『悪い芝居』を観よう。愛とかいう言葉じゃ足りない。
(チラシより)
 
 昔の悪い芝居に戻ったような感触があった。ここ数作の悪い芝居はテーマ性があって何かを伝えようとする意識が感じられたのに対し、今回はそういう姿勢自体を打ち壊そうとするものだったのではないだろうか。

 とはいえ、他人の作品をぶち壊すようなタブー破りを繰り返す主人公と彼が率いる集団は、山崎彬の心の叫びというわけではなく、計算されたキャラクターであることは間違いない。彼ももう、そんなにうぶじゃあるまい。

 その主人公の冠虚を演じた大塚宣幸は結構何度も観ているが、こんなに華のある役者とは思ってなかったので見なおした。ヒロインを演じた田中良子は初見の女優だが、大変な役をしっかり演じきっていて立派。本業は舞台女優よりテレビやモデルのようですので、舞台専門の女優はもっとがんばってほしい。

2014/10/25-13:00
悪い芝居「スーパーふぃクション」
赤坂レッドシアター/事前振込3500円
2014/07/05-19:30
作・演出:山崎彬
出演:池川貴清/植田順平/北岸淳生/畑中華香/山崎彬/渡邊りょう/田中良子/大塚宣幸 /Sun!!/辻井彰太 /中西柚貴/吉原小百合
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2014年10月19日

シベリア少女鉄道「ほのぼの村のなかよしマーチ」

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わくわく山のほのぼの村では、にんげんも、どうぶつたちも、やさいも、くだものもみんな友だち
ところがある日、村に大きなあらしがやってきたからさあたいへん
お空はたちまち荒れもよう、お庭のかきねもふきとばされて、こまったこまったむすめさんでも、みんななかよし、あの子が大すき、ゆうきのラッパをぱぱらぱら
たまにはけんかもするけれど、ちからをあわせてどうにかしよう
(チラシより)

 シベリア少女鉄道である。いつもながらのシベリア少女鉄道である。何を書いてもネタバレになりそうで何も書けないシベリア少女鉄道である。

 まあ、今回はある程度予想もついたよね。子供向け絵本のようにほのぼのした穏やかなおはなし‥‥なわけねーだろ! 絶対途中からぶち壊しにかかると思ってましたがあまりにストレートな壊れ方で逆に想定の範囲外だったわけですが。

 エンディングは演歌。もう、参りました。楽しかったです。ごめんなさい。ありがとうございました。

2014/10/19-12:00
シベリア少女鉄道「ほのぼの村のなかよしマーチ」
シアターブラッツ/当日精算3500円
脚本・演出:土屋亮一
出演:藤原幹雄/横溝茂雄/吉田友則/加藤雅人/浅見紘至/川田智美/小関えりか/岸茉莉/濱野ゆき子
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2014年10月18日

スプリングマン「どんまい、椿夫人」

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STORY:人生に意欲を失った青年は自分の最後の場所を決めるため、必要なものをバッグに詰め込んで旅にでた。東京のはずれにある山の中で、崖の上から下を覗き込んでいるときに、疲労からか不意に意識を失ってしまった。...目が覚めると、見知らぬ女性に肩を抱かれながら古ぼけた大きな民家へと招き入れられ、しばらくそこで療養することになった。たった一人で広い古民家に住む女性は自分の事を夫人と呼んでくれと頼み、沢山のことを青年に語りだす。そのうち二人は友達のような、親子のような。妙に不思議な関係を築いていく。この物語は、青年と夫人のたった数時間の対話の物語。
(サイトより)

 田舎の広い家に住む、人としてダメな女性の話。上記のあらすじを読むと穏やかな物語のようだが、実際はかなりコメディタッチだ。あと「たった数時間の対話の物語」とあるがそうでもなかった。途中から別れた元夫がやってくるし、後半は夫人が亡くなった後の家を片付ける場面となる。

 主役である夫人はちっとも落ち着きがなく、周りの人に迷惑をかけまくって生きている。前半は彼女に振り回される人々の物語でもある。だから後半で彼女がいなくなった時にはやっと静かになったと安堵するのだが、同時に不思議な喪失感に包まれる。こんなもので泣かされるのはしゃくにさわるが、ちょっと泣いておいた。

 決して重いわけではない個々のエピソードが折り重なって全体の空気を作り出す手法がよかったと思う。

2014/10/18-14:00
スプリングマン「どんまい、椿夫人」
TACCS1179/当日券3800円
脚本・演出:澁谷光平
出演:日南田顕久/あきやまかおる/イワゴウサトシ/波多野和俊/徳永愛/武藤啓太/苗村大祐/かなざわ陸/鵜殿麻由/川西ゆうこ/八代進一/矢治美由紀
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2014年10月11日

子供鉅人「逐電100W・ロード100Mile(ヴァージン)」

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反逆者・マクベスによって父王を殺害され、
自らの身の危険を察知した二人の王子は祖国を捨て、他国へと逐電する。

そこに待ち受けていたのは、マクベスを予言によって主殺しへと導いた三人の魔女。

次々と祖国の惨状の報がもたらされるなか、復習をそそのかす彼女たちに、
二人の王子は苦悩と野心を抱く。

やがて、祖国復興を誓い合った二人の王子までも王位継承を巡り、
骨肉相食む闘争を繰り広げることになるのだった。
(チラシより)

 まず会場に入ってすぐ舞台の使い方に驚かされる。舞台上に舞台と客席を全部おさめ、本来の客席は広々した空間としてそのまま残されている。この空間は作品中、海として扱われるのだが、かなり大胆な発想だし実行した度胸はすごいと思う。

 物語はマクベスを下敷きにしたと説明されているが、マクベス本人やその夫人より、逃げ出した二人の王子が中心となっている。現代風に翻案したというわけでもなく、時代や場所がよくわからない独特の世界観を構築していたと思う。

 子供鉅人と言えば大阪の谷六にあるポコペンという場所(長屋の一室)での上演が一番好きだが、東京に拠点を移したとのことで、あの部屋がどうなっているのか気になる。しかしこういう広々した劇場での公演でもちゃんと自分たちの色が出せていたのはとても嬉しい。

2014/10/11-19:00
子供鉅人「逐電100W・ロード100Mile(ヴァージン)」
あうるすぽっと/当日券3500円
脚本・演出:益山貴司
出演:益山寛司/益山貴司/キキ花香/影山徹/億なつき/ミネユキ/山西竜矢
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2014年10月05日

オイスターズ「どこをみている」

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忍者が分身の術を使った。オロオロしている僕に向かって忍者はこう言う「どこをみている」。
彼女と二人で散歩していて突然彼女が「かわいい!」と言った、オロオロしている僕に向かって彼女はこう言う「どこをみている」。
…どちらにせよ身の危険を感じる言葉だ。てことは忍者と彼女を入れ替えても同じかもしれない。
忍者と二人で散歩していて僕が別の女を見た場合、忍者は「どこをみている」とは言わない。どこをみているかはわかりきっているから。
その場合は無言で「ぼくをみている」。やっぱり身の危険を感じた。
(サイトより)

 主人公が居酒屋の上司に切れて辞めると、よくわからない先輩がついてくる。何この人。そこから始まる不条理劇。ただひたすら不条理。冒頭で極めて威勢よかった主人公がこの不思議な人のワールドに絡め取られて翻弄される。

 この手の不条理劇は昔よくあったけど最近は減った気がする。意味と言える意味があるかわからない。多分ない。けれど面白い。一歩間違えると自己満足のナンセンス芝居になってしまうだろうが、オイスターズはギリギリの崖っぷちを上手く落ちずに歩んでいる気がする。

 余談だがこの芝居のチラシはつい最近の小劇場演劇のチラシをずらりと並べて撮影されている。かなり直近のものが多く、よく作れたと関心した。

2014/10/05-15:00
オイスターズ「どこをみている」
こまばアゴラ劇場/当日精算2800円
脚本・演出:平塚直隆
出演:田内康介/二瓶翔輔/横山更紗/平塚直隆
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2014年10月04日

発条ロールシアター「タダデネ!」

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閑静な住宅街の、とある図書館。
そこに集うのは、気怠い昼下がりの空気を共有する者たち。
と、突然の稲光と雷鳴。人々の悲鳴。
そしてーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
物憂い日常のうちにいた人々は、突如、荒れ狂う海に投げ出される!
流れ着いたのは、かつて繁栄した海の民の根城とする湊だった。

2013年上演「ソンデネヴァ!」に続く、発条ロール版 幻のロマン史劇!
(チラシより)

 ある町の図書館にたまたまいた人達が、遠い時代の港町とリンクするというファンタジー的な設定。過去と現代が交錯する展開は役者の早着替えが大変そうだけど、そうする価値がどのくらいあるのかは良く分からなかった。

 時代劇的な作風とは裏腹に結構ハイコンテクストな芝居だったのかもしれない。まずタイトルの意味が分からない。何語?

 水の表現はうまかったと思うが、殺陣はイマイチ。専門家の指導を受ければもう少しかっこよくなるのではないだろうか。

2014/10/04-19:00
発条ロールシアター「タダデネ!」
タイニイアリス/当日券2800円
脚本・演出:則末チエ
出演:杉浦直/藤一平/加茂克/江戸川良/大河/まみ/川村あゆ美/則末チエ
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2014年09月28日

流山児事務所「どんぶりの底」

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ゴーリキーの『どん底』にインスパイアされ、芥川賞ノミネート5回、川端康成文学賞受賞で注目の小説家:戌井昭人が流山児★事務所に「初めて」書き下ろす入魂の力作。どこでもない廃墟のアパートを舞台に、過去のようで、未来のようで、ただの《現在》でしかない、「明るくしぶとく生きる」庶民たちの日常を濃密に描きます。
閉塞状況のニッポンをカオスとして描くパワフルでナンセンスな人間賛歌の音楽喜劇、それが「どんぶりの底」。
(チラシより)

 雰囲気は昭和初期だが話の内容からすると近未来。泥臭い味は悪くないが、背景とか設定が微妙にしっくり来ない。何もあんな設定にしなくても良かったような気がするが、狙うところは何だったのだろうか。

2014/09/28-14:00
流山児★事務所「どんぶりの底」
ザ・スズナリ/当日精算4000円
作:戌井昭人
演出:流山児祥
出演:若杉宏二/月船さらら/大内厚雄/大久保鷹/伊藤弘子/栗原茂/佐藤華子/里美和彦/冨澤力/平野直美/木暮拓矢/坂井香奈美/武田智弘/桐原三枝/根本和史/土井通肇/塩野谷正幸
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2014年09月21日

アマヤドリ「非常の階段」

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さて。「悪と自由」をテーマにお送りしている今年のアマヤドリですが、今作は特に「自由」にフォーカスして創作をしていきたいと思います。そこでまた「悪」やら「自由」やらについてあれこれと考えてみたんですが、ふと、「自由」の反対ってのは「平等」ってことなんじゃないのか? というアイディアが浮かびました。言ってみりゃ、「平等」ってのは「不自由」の別名ではないかしら? と、そんな着想を出発点に物語を作ってみようと思います。

舞台は現代とは少しだけズレた所にある日本。登場するのは、とにかくどんな手を使ってでも生き延びて行こうとする図々しい奴らです。あるいは、そうしなければいけない立場にいる、弱い人たちです。

才能豊かな客演陣といつものアマヤドリ・メンバーで、フルサイズの演劇をお届けいたします。うだるような夏が終わりを迎えるころ、劇場でお会いできることを楽しみにしております。
(サイトより)

 少し道を踏み外してる人々と比較的まっとうな家庭の人々が、一人の青年を通じて交流する。その温度差とか分かり合えなさとかモヤモヤしたものを、例によってスタイリッシュに描いている。現実と少しだけズレてる様子がスパイスのように効いているのもお馴染みだ。

 ひょっとこ乱舞時代に定番だったダンスシーンがアマヤドリになってから減っていたが、今回はそれがだいぶ復活したように思う。個人的にはそれが好きだったので喜ばしいが、アマヤドリとしてのスタイルはまだ固まっていないということかもしれない。

2014/09/21-14:00
アマヤドリ「非常の階段」
吉祥寺シアター/当日精算3500円
作・演出:広田淳一
出演:笠井里美/松下仁/糸山和則/渡邉圭介/小角まや/榊菜津美/沼田星麻/伊藤今人/宮崎雄真/藤松祥子/内野聡夢/レベッカ/中野智恵梨/上野みどり/足立拓海/池田萌子/KEKE/倉田大輔
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2014年08月17日

KAKUTA「痕跡(あとあと)」

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惑うあしあとが
重なり乱れて途絶える
わたしは考える

あの痕はいつ消えるのだろうと
影のように錆のように痣のように
消えることはないのだろうと
(チラシより)

 雷雨の夜に家を出た幼い息子はそのまま帰ってこなかった。母は息子をずっと探し続ける。事業に失敗して自殺を考えていた男は幼い子供を拾う。男は子供を連れ帰って育てた。家族って何だろう?

 会話の内容からすると平成が舞台だが、雰囲気は昭和の半ばのようだった。何か現実の事件をモチーフにしているのかもしれないが実際はどうかわからない。設定のディテールには疑問も多々あるが、それはたいして重要なことではないだろう。想いはひしひしと伝わってきた。

 バカな人は出てくるが悪い人はいない。それでも幸せはなかなか掴めない。その切なさが胸に響いた。

 ところで円形劇場は座席位置による当たり外れが出やすいが、この作品はかなり自然なストレートプレイでありながらうまく処理していた。

2014/08/17-14:00
KAKUTA「痕跡(あとあと)」
青山円形劇場/当日精算4300円
脚本・演出:桑原裕子
出演:成清正紀/若狭勝也/高山奈央子/佐賀野雅和/ヨウラマキ/異儀田夏葉/小田直輝/桑原裕子/松村武/辰巳智秋/多田香織/大神拓哉/斉藤とも子
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2014年08月16日

ぬいぐるみハンター「おせっかい母ちゃんリビングデッド」

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あの夏、僕はお節介な母ちゃんの頭めがけて金属バットをフルスイングした。
短い野球人生で僕の金属バットから響いた最初で最後の快音だった。
やみくもに逃走したが、どこまで逃げても誰も追ってこない。お腹もすいたし、恐る恐る帰ってみたら居間からいつもと変わらないTVの音と母ちゃんの笑い声!?
なんか知らんが母ちゃんが生きていた。そして、更なるお節介を焼きだした。
あれから14年、東京で「売れないバンドマン」から「売れなかったバンドマン」になろうとしている解散ライブの日、いつものように母ちゃんが楽屋でバンドメンバーにおはぎを配っている。
暴走しすぎるお節介な母ちゃんにもう一度フルスイングで決着をつける。だけどもう僕の手元に金属バットはない。
(チラシより)

 もちろん神戸アキコが演じる母ちゃんのキャラは強烈で面白いのだが、実際?はすでに死んでいるという事実と、解散ライブという場面設定から根底に流れる切なさがあり、泣き笑いに近い。あのラストは予想できたはずなのにできなかったので、ほろりとした。

 印象としては前作「ウォーターバック」よりは今回の方が良かったと思うが、神戸さんのキャラに頼っているウェイトは今作の方が大きい。もしかすると前作はその点の意識もあったのかもしれない。まだ当分は期待して観ていきたい。

2014/08/16-18:30
ぬいぐるみハンター「おせっかい母ちゃんリビングデッド」
駅前劇場/事前振込3300円
脚本・演出:池亀三太
出演:神戸アキコ/猪股和磨/梅本幸希/森崎健吾/土田香織/羊田彩佳/ジェントル/結城洋平/浅見紘至/辻沢綾香/橋口克哉
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範宙遊泳「インザマッド(ただし太陽の下)」

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63−0という歴史的大敗を喫した日本代表の悲しみと孤独は日本全土を覆った。
この悲しみと孤独が半年のうちに世相を変え日本は堕落した。一部の選手は闇屋となり、一部の選手は家庭崩壊に至った。永遠の愛を歌っていたJPOPの歌詞は、いつの日か浮気相手を想う歌詞へと変わり、かつての絶世の天才子役はショッピングモールで戦隊ショーの司会のお姉さんが唯一の収入源である。選手の元妻となった女は貧しい慰謝料にエステにも行けず鏡を見る度ため息をつく。
人間が変わったのではない。人間は元来そういうものであり、変わったのは世相の上皮だけのことだ。

ところでぼくたち何の試合に負けたのだっけ? 
(チラシより)

 範宙遊泳の作品はリアルなストレートプレイの対極のような演劇的演劇なので、展開についていくだけでも苦労することが多い。前回観た「うまれてないからまだしねない」は正直まったく心に入ってこなかったので感想もほぼ書けなかったけれど、今回は比較的すんなり飲み込めた気がする。正しく理解しているかどうかはわからないが。

 前作と同様、物理的には素舞台に近いがスクリーンに映し出された映像を最大限活用して不思議な世界を構成する演出手法。役者の動きは独特でダンス的。出演者が5人と少なく絞られていたこともあって、とても濃縮された印象を受けた。

 描かれている世界はやっぱり日常から大きく逸脱しているのだが、それは近未来のような、あるいは並行宇宙なら私たちのすぐ隣にありそうな、リアルではないのにデジャブを感じるような世界だ。原案は坂口安吾の「堕落論」とのことなので、あとで読んでみようと思う。

 余談だが今回はスクリーンと床にものすごく伸縮性に富んだ布が使われていて、その素材が何なのか上演中から気になってしまった。何かのはずみで切れ目が入ったら一気に敗れてしまいそうでハラハラした。

2014/08/16-14:00
範宙遊泳「インザマッド(ただし太陽の下)」
こまばアゴラ劇場/当日精算3000円
脚本・演出:山本卓卓
出演:武谷公雄/椎橋綾那/中林舞/名児耶ゆり/根本大介
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2014年08月09日

四獣+玉造小劇店配給芝居「イージーオーダーThe Musical」

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日本中がオリンピックで浮かれる中、
その工事の一部が残っている現場で突貫工事に
駆り出されている動労者たち。
国がひた隠しにし、マスコミの手も及んでいないエリア、
通称Dゾーン。
疲れきった作業員たちの間では、閉鎖された空間に耐えられず
薬に手を出すものや、危ない行為に出る者も耐えなかった。
そこで政府が労働者たちのケアとして娯楽を提供することになるのだが、
派遣された下請け会社のダメ社員の勘違い…

年増のニューハーフに外国人労働者。そこに流れてくる奇妙なゲリラ放送が絡み
誰も彼もが、歌い踊るハメに…?

どうしようもない無責任な男が7人。
夏の夜を駆け抜ける。
(チラシより)

 これぞショータイム!と思わせるサービス満天の展開と歌とダンス。ミュージカルとはなんぞや!という開き直りも含めて楽しませる1時間半。いい年したオッサンばかりでこれだけ魅力的なのは実にかっこいい。

 もっと大きな場所で2時間くらいやってほしいところですが、それは体力がもたないのかもしれません。

 ところでシアター711と言えば元映画館でゆったりした豪華な椅子が特徴の小劇場だったのですが、久しぶりに行ったら普通の椅子になっていてガッカリしました。座席数を増やそうとしたら仕方ないのかもしれませんが、あの椅子ゆえに好きという人も少なくなかったと思うので、残念です。

2014/08/09-15:00
四獣玉造小劇店配給芝居/イージーオーダーThe Musical」
シアター711/当日券4000円
作・演出:わかぎゑふ
出演:桂憲一/植本潤/大井靖彦/八代進一/うえだひろし/満間昂平/コング桑田
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