
反逆者・マクベスによって父王を殺害され、(チラシより)
自らの身の危険を察知した二人の王子は祖国を捨て、他国へと逐電する。
そこに待ち受けていたのは、マクベスを予言によって主殺しへと導いた三人の魔女。
次々と祖国の惨状の報がもたらされるなか、復習をそそのかす彼女たちに、
二人の王子は苦悩と野心を抱く。
やがて、祖国復興を誓い合った二人の王子までも王位継承を巡り、
骨肉相食む闘争を繰り広げることになるのだった。
まず会場に入ってすぐ舞台の使い方に驚かされる。舞台上に舞台と客席を全部おさめ、本来の客席は広々した空間としてそのまま残されている。この空間は作品中、海として扱われるのだが、かなり大胆な発想だし実行した度胸はすごいと思う。
物語はマクベスを下敷きにしたと説明されているが、マクベス本人やその夫人より、逃げ出した二人の王子が中心となっている。現代風に翻案したというわけでもなく、時代や場所がよくわからない独特の世界観を構築していたと思う。
子供鉅人と言えば大阪の谷六にあるポコペンという場所(長屋の一室)での上演が一番好きだが、東京に拠点を移したとのことで、あの部屋がどうなっているのか気になる。しかしこういう広々した劇場での公演でもちゃんと自分たちの色が出せていたのはとても嬉しい。
2014/10/11-19:00
子供鉅人「逐電100W・ロード100Mile(ヴァージン)」
あうるすぽっと/当日券3500円
脚本・演出:益山貴司
出演:益山寛司/益山貴司/キキ花香/影山徹/億なつき/ミネユキ/山西竜矢
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