2013年03月15日

オレンヂスタ「犬殺しターくんと非実在チーちゃん」

inugorosita-kunto.jpg

ターくんは、犬殺しのゲスやろう。
でも、人間も、犬も、樹も、車も、うんこも、
なーんでも人間に見えちゃうビョーキだから仕方ない!
ある日、ターくんは間違えて
うっかり人間を殺してしまう…☆

そんなターくんの元へ忍び寄る正義の使者!
その名も「虐殺乙男(ぎゃくさつおとめん)チクロちゃん」!
今日も悪の支配者たちと戦うため、
釘バットを、ヌンチャクを、ナックルを、乾電池を拳に握り締める!
守れ!弱者の平穏!作れ!平等な社会!
そのために、今日も無益な血を流すのDA!

「「犬殺し、ダメゼッタイ!」」
(サイトより)

 オレンヂスタの舞台を観るのは初めて。サイトやキャッチコピーから想像していた雰囲気でだいたい合っていて、殺伐とした世界をファンシーに彩ってスタイリッシュに描くとか、そんな感じ。やや状況設定を把握するのに手間取りましたが、床に投影された文字を上から俯瞰するという珍しい構造はうまく効果を発揮していたと思います。

 ただ、いわゆる中二病的?というのか、あまりにも人が軽々しく死にすぎるなあという印象がありました。別に命の尊さがどうという話ではなく、重要人物の死も重みを失ってしまうということ。その感覚は恐らくこの劇団の特色なんだろうけれど、もう少し深みを持たせる方がいいんじゃないかと。

 6年ぶりの名古屋観劇でした。好きな劇場のひとつである千種文化小劇場は、中も外もほぼ変わっていなくて安心しました。6年前に観たのもこの劇場で、その時も出演していた浦麗は今回初めて悪役だったとのこと。似合ってました。

2013/03/15-19:00
オレンヂスタ「犬殺しターくんと非実在チーちゃん」
千種文化小劇場/前売券2500円
作・演出:ニノキノコスター
今津知也/浦麗/佐藤裕二/山下雄資/久木満里加/伊藤文乃/真臼ねづみ/林優/岸★正龍/上田勇介/堀江善弘/スズキカズマ/山形龍平/雷門福三/南立敬/喜連川不良
続きを読む:スタッフリスト
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2009年05月04日

演劇博覧会カラフル3(その2)

演劇博覧会カラフル3
長久手町文化の家/前売券3500円(1日通し券)

帰ってきたゑびす(東京)10:00-11:00
「ワーニおじさん」
 荘厳なビジュアル演劇。登場するのはワニ、タコ、イカ、ウニ、ヘビ。暴君のワニに捕えられたタコ、通り掛かりの家族(なぜか父イカ・母ウニ・娘ヘビ)の緊迫した交流。展開は単純なものだが、ひるがえる大布によるワニの表現や太極拳のようなゆっくりとした動きで迫力を作り出すシーンが印象的。千年女優の動的なビジュアルと対照的。
 タイトルはチェーホフのパロディーだと思いますが、チェーホフのワーニャ伯父さんは読んだことも観たこともないので比較できませんが、雰囲気はシェークスピアっぽい気がしました。

座”K2T3(福岡)11:15-12:15
「ルールブック」
 コントショー。ルールをテーマにした4つのネタ(観劇、ビジネス、フォーム、ドレミの歌)。女性ばかりですが全身タイツや身体表現に力を注いだ肉体派のエンターテイメント。最初はなんだかよく分からない感じでしたが後半は爆笑できました。
 サイトを見るといつもコントショーというわけではなく、普通の演劇もやっているようなので、そちらの方も観てみたいと思いました。福岡なのでなかなか難しいですが。

劇団スマイルバケーション(名古屋)12:30-13:30
「さすらいダンボール」
 ホームレス貧乏家族の女子高生夏見と、鬼すらびびる伝説のヤンキー(二回ダブッて20歳の高校生)のカップル。女子高生の父はいつも熱く、母と兄は優しく、弟も仲良し。夏見は卒業したら結婚すると言い出し、資金を捻出するため父は立ち上がり家族が団結する。
 吉本みたいなドタバタ喜劇。私が名古屋にいた頃は観た覚えがないので新しい劇団だと思われます。もう少し小さい劇場で見た方が面白そう。パワーは感じますので、今後も頑張ってほしいです。

劇団C-Factory(名古屋)13:45-14:45
「シャインズマン」
 戦隊風キャラクター「シャインズマン」を演じるおもちゃ会社の庶務課社員たち。熱血漢や朴念仁やら純朴やら横恋慕やらの絡み合った甘酸っぱい恋物語のハートウォーミングコメディ。古典的演劇と言ってよいでしょう。ある意味ベタすぎて書くことがありません。神出鬼没なおばあさんが良い味を出していました。

ニットキャップシアター(京都)15:15-16:15
「サルマタンXvsドクターベン〜こだわりすぎた男達〜」
 小学校のトイレでいじめられた男が30年間ウンコをせず怪人のような博士になり、ヒーローとなったいじめっこに復讐を謀る。とにかく徹底的なシモネタ舞台。ウンコとセックスのネタが半分以上を占め、客席まで降りてくる奔放さ。めちゃくちゃとしか言えない下品な中身だが、なぜか不快ではない。でも不快に思う人もいるだろうなあ。
 京都の劇団は前衛的なところが多いという印象がありますが、ここもかなりすごい。作・演出のごまのはえは役者としても各所に客演しており、多才な人だと思います。

特攻舞台Baku-団(大阪)16:30-17:30
「ピッツァ・ヒーロー・ミックス・Lサイズ」
 ヒーローたちの青春ドラマコメディ。怪人と戦うために改造された3人組だが、実はあまり仲がよくなくケンカばかりしていた。ある日現れた巨大怪獣と戦うはめになり、博士が作った機械で合体巨大化しようとするが、なんどやっても合体できずに体が入れ替わってしまい、いつまで経っても戦いに行けない。
 体と心が入れ替わった時の芝居はありがちですが上手に演じていました。劇団の売りであるらしい、鍛え上げた役者の肉体は確かに立派です。

負味(東京)17:45-18:45
「負味と申します」
 ショートコント集。映像を使った作品が多く、全体の3割くらいを占めていたような気がする。コントは、オチがあるようなないような意味不明のものも多く、レベルは微妙だが、それも「負味」というスタイルの一部かもしれない。

坂口修一(大阪)19:00-20:00
「煙突」
 怒濤の一人芝居。代役専門の役者である梅が記者を前に、敬愛する兄貴分だったサッちゃんの思い出を語る。わずかな小道具だけで臨場感を出す力量は圧巻。昭和の情景が目に浮かぶように描かれ、一人芝居の神髄を見せてもらったように感じた。落語や講談もそういうものかもしれないが、本当の芸とはこういうのを言うのでしょう。
 大阪で1年間毎週一人芝居をしていることは知っていましたが、平日なので結局一度も観られず、ここで観ることができて非常に嬉しかったです。次の公演がいつかわかりませんが、是非行きたいと思いました。
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2009年05月03日

演劇博覧会カラフル3(その1)

演劇博覧会カラフル3
長久手町文化の家/前売券3500円(1日通し券)

劇団コーヒー牛乳(東京)11:00-12:00
「男の60分」
 母親の葬儀をむかえて田舎に集まった兄弟の、子供の頃の思い出。東京から引っ越してきた二人を手荒く暖かく迎え入れた悪ガキ集団との交流の日々を描く。差別や事故といったトラブルを経験しながらも友情を深めて行く姿はちょっと涙を誘う、心温まる物語。
 最初と最後以外はずっと回想シーンということになるが、時代の雰囲気を出すための構成だろうか。大人の役者が元気のいい子供を演じるのは体力的に相当きついと思うが、その上さらにこの芝居はひたすら走りっぱなし。体力系演劇とでも言おうか。

柿食う客(東京)12:15-13:15
「恋人としては無理」
 ライブパフォーマンスと演劇の融合体。エルサレムに来たイエスの12使徒の物語。ラップか早口言葉のような台詞回しで、全員黒ジャージでピンクの小物を使って目まぐるしく役柄が入れ替わる。そしてたまに訪れる静寂がヒリヒリする。あまりにテンポが速くて聞きづらい部分もあったが、全体として立派な「芸」を成していた。
 同じ作品が少し前に大阪で公演されており、その時は観そびれていたので今回カラフルで観られて良かった。他の作品も観てみたいと思わせる逸品。好き嫌いも別れる作風であろうが、演劇とか芝居の概念の向こう側へ進んだ本当の前衛だと思う。

試験管ベビー(名古屋)13:30-14:30
「はかない恋の物語」
 解散したヤクザのチンピラ達が、8年の刑期を終えて出所した男の命を取るべく組長の墓場であいまみえる。しかし揃ってバカなキャラばかりで大混乱。しつこいほどギャグにギャグがかぶせられていく様子にひたすら笑い続けられる。お得意の観客参加もあり、ライブならではのエンターテイメントに仕上がっていた。
 ナンセンスコント芝居。名古屋にいた頃は欠かさず観ていた劇団であり、久しぶりですがまったく変わっていない様子で嬉しかった。比較的大きなホールなので観客参加はいまいちしっくり来ない感じでしたが、今後もまだまだ続けてほしいものです。

TAKE IT EASY!(神戸)14:45-15:45
「千年女優」
 往年の大女優がインタビューに答えて、激動の生涯を回想する。めまぐるしく転換するシーンを5人の女優が演じきる。原作はアニメだそうだが、白い衣装と幻想的な照明が美しく、スピード感ある動きは最初から舞台作品として書かれたとしか思えない出来栄えだ。華麗なるビジュアル演劇ですが、体力も相当使っているだろう。
 ただ、本来はもっと長い芝居だったものを短縮したと思われ、その結果クライマックス的な場面が大半を占め、観ていてだんだん疲れてきてしまった。一応の緩急はあるものの、回想シーンが多様である故に全体としてのまとまりに欠けてしまったのではないだろうか。

弦巻楽団(札幌)16:15-17:15
「神の子供はみな遊ぶ」
 20年前に超能力小学生アイドルグループ「サイキック5」として人気を博した男女と、彼らの現況を追いかけているジャーナリストによる、喫茶店でのコミカルな応酬。念力や瞬間移動などの能力を持つ人物がたくさん登場するが、基本的に会話主体のワンシチュエーション舞台。多少のミステリー仕立てがあるがコメディに分類して良いだろう。後半出てくる超能力の描写がチープで逆に面白かった。

Theatre劇団子(東京)17:30-18:30
「愛知のオンナ」
 中学の演劇部でいつも一緒だった泪・愛・瞳の3人が、泪の結婚を機に15年ぶりに再開する。疎遠になっていた瞳には招待状を出さなかったが、愛がうっかり電話してしまい‥‥。女の友情ってああいうものなのかね。笑いと涙を誘う古典的演劇。東京の劇団のはずだが愛知をやたら強調したの地元サービスかな? 「東京のオトコ」という作品もあるようですが。

オイスターズ(名古屋)18:45-19:45
「トラックメロウ」
 木彫り職人に会うバスツアーのはずが、無責任な運転手と変な乗客に翻弄されるツアーガイド。途中で事故にあってバスが動かなくなってから、通りすがりの「トラックメロウ」に拾われる。展開は次第に常軌を逸していく様子が楽しい。
 脱力系のお笑いショー。もしくは主人公がツッコミで他は全員がボケの巨大漫才というところか。意味不明な会話が延々と続いているのはばかばかしくも楽しかった。

ユニット美人(京都)20:00-21:00
「山内一豊が言う前に!」
 女性二人がダンスやパロディ芝居やコントを繰り広げるコメディパフォーマンス。演劇というより寸劇の寄せ集めみたいな中身で、全体を通じたストーリーやテーマは特にないようです(無くていいと思う)。しかし楽屋落ち的な現実からアメリカンホームコメディやファンタジーのような世界にテンポ良く落ち込んで行く手際は見事なもの。前衛というより斜め下をくぐり抜けている感じです。
 京都の劇団で、少し前に本公演がありましたが場所が奇妙で見逃しました。次は行きたいと思います。ええホントに。
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2007年03月11日

メガトン・ロマンチッカー × NEVER LOSE「廃校/366.0」

桜が満開になる日に、最も強い風の吹く街。
だから桜は、1日だけで散ってしまう。

その街の中学校の廃校式典で、惨劇が起きた。

男が乱入し、現役生徒・教師・卒業生の3名を殺害。
犯人は、14年前この中学から転校していった、
かつての生徒だった。

逮捕されてからは黙秘を貫き、
拘置所で自殺してしまう。
すべては謎に包まれた。───と、思われた。

事件の予兆は、1年と1日前に感じていた。
事件の余韻は、1年と1日後に残っていた。
(チラシより)

 名古屋の劇団メガトン・ロマンチッカーと、東京の劇団NEVER LOSEの合同公演。中学校の廃校式典で起きた殺人事件が中心だが、その当日は描かれない。事件の366日前をメガトン・ロマンチッカーが描き、366日後をNEVER LOSEが描く。

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2006年11月09日

メガトン・ロマンチッカー「マイ・フェイバリット・バーーーーーージン」

カラダが絡むと、
ココロが綺麗じゃいられなくなる−−−


メガチカひさびさの長編本公演は、劇団結成時から3年半構想してきた意欲作。
若者がベンチャービジネスとして始めたのは、「身体障害者専用デリバリーヘルス」だった。
世界で最もセックスビジネスが盛んな現代日本での、性と生。
秋の真ん中で感じる、夏の余韻と、冬の予感と、遠すぎる春。

心と、身体の、冒険演劇。
(チラシより)

リーディング公演や少年ライブラリィなどの企画公演は都合がつかずに観劇できなかったメガチカですが、久しぶりの本公演でちょうどスケジュールが合いました。

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2006年06月21日

アクションクラブ「サニーサイドウォーク プラスI」

 江戸時代、お家騒動を治めるために刺客として雇われた腕自慢の浪人たちと、彼らを取り巻く市井の人々。お城の中で練られた陰謀で裏切り裏切られる武士達の争いが、朴訥に生きる庶民を巻き込んでいく。

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2006年05月14日

劇団ジャブジャブサーキット「亡者からの手紙」

 サブタイトルに“日影丈吉作品群に顧みる昭和の犯罪考”とあるように、日影丈吉の書いた短編ミステリーを舞台化したもの。「吉備津の釜」「王とのつきあい」「飾燈」「夜の演技」の四作オムニバスだが、部分的に前後しながら立体的に構成される。
 (2006年7月5日〜9日に東京のザ・スズナリでも公演予定)

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2006年04月16日

壁ノ花団「たまごの大きさ」

 河原に女達がいて、自分の過去を話している。ある時は朗読するように淡々と、ある時はすがりつくように悲痛に。どこまで記憶でどこから幻想か、定かではない。やがて彼女達は死者であることが示されるが、どこへ行くのかは判らない。

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2006年03月12日

集中チ療室「大須の母」

 自分が書いたミュージカルの脚本が採用されそうなフリーター青年が、結婚を間近に控えた女友達とともに、よく当たると評判の占い師“大須の母”に占ってもらいに行く。ところが、鼻血を流して倒れた大須の母を見て死んでいると勘違いしたことから、騒動が広がっていく。

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2006年02月04日

E-style「dust〜或いは5つのゴミ箱〜」

 五話オムニバス。

 第1話「集団面接異常アリ」
 某企業の就職面接に集められた男女。だがいつまで待っても面接は始まらず、しかも部屋を出て行くこともできない。やがて室内に毒薬が見つかり、一人が死ぬ。疑心暗鬼にかられた受験者達は追い詰められていくが。

 第2話「鳥篭を狙う猫は食欲だけじゃない」
 ニヒルな女子高生と、その部屋に侵入した間抜けな強盗の一幕。

 第3話「戦車の街」
 ずっと戦争が続く国。放置された一台の戦車を盗んで走り出した少年少女は、夢がかなうと言われる北の国を目指す。しかしやがて始まった先頭に巻き込まれていく。

 第4話「ビニール傘にはオカズの彼女」
 好きな女の子に声をかけることもできず、ただ写真を撮ってオカズにしている男の話。

 第5話「僕と彼女のシェアリング」
 ある出来事をきっかけに共同生活を始めた“僕”と“彼女”。彼女の好意に甘えてきままに暮らす僕だったが、彼女の結婚が決まって・・・

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2005年12月13日

桜姫のお遊戯草子「ハッピーウェディング」

 結婚を前にした4組のカップルの物語をオムニバス形式で描く。
 第一幕「イマドキの結婚」プロポーズは無事に済ませたが、どちらも自分の親と同居を望んで平行線のカップル。
 第二幕「できちゃった結婚」同棲中の彼女が妊娠したと聞いて男は喜び勇んで結婚しようとするが、なぜか彼女はそれを拒む。
 第三幕「同棲以上結婚未満」心を病んだ娘と同居生活をする男が、恋人でもないけれど彼女を受け入れていこうとする。
 第四幕「ハッピーウェディング」普通に付き合って普通に結婚するつもりが、土壇場で彼女が抱える重大な事情を知って狼狽する男。

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2005年11月20日

劇団シアターガッツ「ラストインディーズ」

 刀が鉄砲に制されていく時代、ある国が西国の驚異にさらされていた。背中に弁天の彫り物を入れた素浪人が子供たちとチャンバラに興じている頃、西国と一戦交えようとする勢力と和睦を唱える勢力がお城で対立を深めていた。やがて鍛冶屋がある新兵器を開発し、開戦派はそれを頼りに戦を起こそうとするが‥‥

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2005年10月23日

劇団ジャブジャブサーキット「しずかなごはん ヴァージョン2005」

 摂食障害などの治療を扱うクリニックを舞台に、かつて入院していた芸能人にまつわる謎を主軸として、医師とケースワーカーと患者、それに患者の家族や友人などの姿を描く。

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2005年07月16日

KOP「戦争とか、平和とか。」

 砂漠の真ん中にある補給基地に派遣されている、日本によく似たN国の兵士たち。本国から送られてくる物資と前線から送られてくる遺品の仕分けを続ける、戦場に近い安全な場所での平穏な日々。ある日やってきた新しい上官と、慰労会の出し物と男女のいざこざ。

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2005年06月12日

劇団あおきりみかん「ホップ・ストップ・バスストップ」

 とある田舎のバス停で、一列にならんでバスを待つ人々。しかし定刻を過ぎてもまったくバスの来る気配がない。何が起きたのかといぶかしむ人々だったが、突然思いがけないハプニングが起こる。

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2005年05月29日

メガトン・ロマンチッカー「モンスターとしての私」

 フランツ・カフカの『変身』、佐世保の小6児童殺害事件、神戸の酒鬼薔薇事件、これらをモチーフに、「少女/変身/孵化」をテーマとした舞台。

 以下、かなりネタバレしています。

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2005年05月13日

劇団B級遊撃隊「破滅への二時間、又は私達は如何にして『博士の異常な愛情』を愛するようになったか」

 日本近海を潜航中の米軍原子力潜水艦の艦長が、突如北朝鮮に宣戦布告した。金正日はこれを米国による布告とみなし、報復のミサイルを日本に向けて発射しようとする。ブッシュ大統領から連絡を受けた小泉首相たちがあたふたしているうちにミサイルが日本に着弾する。
 一方その頃、国際政治オタクのゲームクリエイター杉村は、自作のゲームを売込むべくプレゼン会場に押しかけ、その中身を説明しはじめる。それは戦争を回避するために日本の行く末を選ぶゲームだった‥‥

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2005年04月16日

流山児★事務所「ハイ・ライフ」

 刑務所から出てきたばかりのバグに、ジャンキー仲間のディックが次の犯罪計画を明かす。そのために必要な仲間として誘われたドニーとビリーもまた、筋金入りのがジャンキー。一獲千金を狙って目をつけたのは銀行のATM。だが、ことあるごとに内輪もめの4人の犯行が計画通りに行くはずもなく‥‥。

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2005年03月11日

劇団あおきりみかん「1と2と3と4と5」

 15分の二人芝居×5本(+1)のオムニバス。G/pitという狭い空間にちょうどいいスケールのほのぼのショートストーリーが繰り広げられた。登場するそれぞれの「二人」の関係は、同僚、友人、恋人などさまざま。だからお互いへの感情や態度も色々だが、いずれも人間関係の暖かい面をたっぷりと感じさせてくれる物語だった。

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2005年02月15日

乳牛テクノロマンス「ニジイログッバイ」

乳牛テクノロマンス
「ニジイログッバイ」
千種文化小劇場
05/02/11-13
作・演出:乳牛テクノロマンス
出演:和嶋敦子/渡辺真輔/新居麻衣子/山本登/桃原隆介/千田敬大/枡田真衣


 広告代理店勤務のアヤは、コピーライター志望だが無職の恋人と共に、学生から未亡人まで個性的な人々が住む町田荘でにぎやかな日々を送っていた。そこへある日、小学校で親友だったチカが突然訪ねてくる。6年生の時に起きたある出来事のため、アヤは十年以上もチカの手紙を拒んでいた。

 学生、社会人、プー、未亡人、引きこもり。こんな顔ぶれのアパートもなかなかないと思うが、バランスよく絡みあって楽しい生活が描かれていた。食事中の会話は台本があるのかアドリブでトークしてるのかわからないほど自然だった。山本登が演じる世話好きのおばさんは見事。だんだん彼が本当におばさんに見えてきた。

 物語のキーになる小学校時代のエピソードは、明かされてみれば拍子抜けするほど些細なことだ。でも子供の頃は確かにその程度のことも重大で深刻だった。些細だからこそ、ずっと忘れることが出来なかった気持ちがよく伝わってきたと思う。心に響くというより染み込んでくる作品だった。

 エンディングの虹は綺麗だった。
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