しかし実は鷹岡の方にこそ、重大な問題があった‥‥。
(以下ネタバレあり)
最初はダンスなどを交えて軽いノリのコメディのようだったが、途中から急にシリアスで重いテーマを突きつけられた。穏やかに見える鷹岡が実は、14歳の時に残虐な殺人事件を起こしていたというものだ。隣人がかつて殺人鬼だったと聞かされたら、どうする?
医者はもう正常になったから大丈夫だと言うが、千鶴の母はとても受け入れられず拒絶し、週刊誌に情報を売る同僚まで現れる。そんな中で追いつめられていく千鶴と鷹岡。最後に二人が選んだ道はなんだったのか。
14歳の少年による殺人事件ということから、題材になったのはいわゆる酒鬼薔薇事件だと考えられる。実際この事件の犯人もそういう年齢であり、そろそろ社会復帰する頃なのだ(WEB現代の記事)。もし彼のような人物が身近に現れたら、自分ならどう接するだろうか。
役者もスタッフも若く、パッと見は学生劇団に毛が生えたような感じだが、演技もスタッフ作業もしっかりしていた。特に主役を演じた女優の抑え気味な演技が良いと思ったのだが、後でパンフを読んだらこの人が劇団主宰で作・演出でした。すごいと思います。
200/10/23-19:00
メタリック農家「鳩 pegion」
しもきた空間リバティ/当日券2000円
作・演出:葛木英
出演:中島徹/葛木英/岩田裕耳/永山盛平/横島裕/古市海見子/大川祐佳里/伊藤一将/坂元美佐登/萱嶋尚史/岩佐麻利恵
「直接会って謝罪したい」 神戸連続殺傷事件の加害男性」(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/1224/003.html