2007年12月09日

チェルフィッチュ「三月の5日間」

アメリカがイラクへの空爆を開始した、2003年3月20日前後の東京が舞台。六本木のライブハウスで出会った男女が、そのまま渋谷のラブホテルへ行き、そこえ5日間を過ごす。2人は、その5日間の間に戦争が終わっていればいいと夢想しながら、性行為に耽る。デモが通り、ニュースを伝える電光掲示板からは緊迫した国際情勢が伝えられる渋谷は、ふたりにとって、普段と違う、まるで外国の光景であるかのように見える。5日目の朝、ホテルを出て、もう会わないと約束して別れたとき、戦争はまだ終わっていなかった。要約すればそれだけの物語を、複雑な語りの構造と演じる主体の移行など独特の手法で伝える。その表現手法の斬新さと現代の東京に生きる等身大の感覚を捉え鮮明に描いたことで大絶賛を受けたチェルフィッチュ・岡田利規の代表作。
(チラシより)

 これはすごい。表現手法の斬新さって何かと思ったらこういうことか。演劇とは何かという基本的な枠組みに挑戦したような作品。2004年に発表されてひとしきり絶賛されたものなので今更内容についてどうこう言う時期でもないが、いつか観てみたいと思いつつ機会がなかったものがやっと観れて非常に満足。

 いわゆる「静かな演劇」ともちょっと違う。表現としてはかなり押しが弱く、演出は相当に勇気がいると思う。ほとんどの場合、昔ながらの手法を取り入れてしまうだろう。それを徹底的に排除したところはすごいし、やってのける役者の力量も半端ではない。

 これを観て、去年の夏に観た小指値「Zeller Schwarze Katz [論文編]」を思い出した。全く性格は違うが、同じベクトルを反対向きに突っ走ったようなものではないだろうか。あちらはあまり高く評価されたとも聞かないが。

2007/12/09-13:00:00
チェルフィッチュ「三月の5日間」
国際国立美術館/前売券3000円
作・演出:岡田利規
出演:瀧川英次/下西啓正/山縣太一/松村翔子/山崎ルキノ/松枝耕平/村上聡一


posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 関西観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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