2007年06月09日

劇団犯罪友の会「私はライト」

この国の憲法が変わるようです。
時代にそぐわないという理由で・・・
では、今はどんな時代だというのでしょうか?
(中略)
この戦後六十年は何だったのかという思いでこの作品を創りました。
「平和憲法」が誇らしく思えた昭和の時代、
そんな頃の下町の公設市場で生きる名もなき人々の物語です。
恨まれず、憎まれず、悲しませず
ただひたすら暮らしの日々に追われる中でのロマンスの花。
たとえ全てにそぐわなくても
何となく暮らしていけた時代の物語です。
(チラシより抜粋)

 舞台は終戦から数年くらい経った大阪の下町。商店街の一角にある食堂を兼ねた魚屋を切り盛りする奥さんと義理の弟、彼を慕う女芸人の卵、向かいの喫茶店の美人ママに惚れる商店会長、九州の炭坑から流れ着いた日雇い人夫。何かと因縁をつけるヤクザ風の男。そこにある日、死んだことにしていた魚屋の亭主がふらりと戻ってくる・・・

 ノスタルジックな昭和を描く人情話なわけですが、戦後すぐの時代を生きる市井の人々は誰もが当然戦争の記憶を持っており、戦争中に何をしていたかという過去をしょっているわけです。そういう意味でも様々な背景を持つ人々の意識が交錯する姿が描かれています。

 これがリアリティをもって受け止められる世代も徐々に少なくなっていくでしょう。私自身、このくらいの時代を実体験として知っている世代ではありませんし、演じている役者だってそんな歳ではないのですから、こういう作品は時代劇の一種になりつつあると言えるかもしれません。

 ただし時代劇と違って、戦後の世界は断絶なく現在に繋がっています。ここに登場する人々の持つ感情は、ほとんどそのまま現在の人々に“止揚されることなく”受け継がれているのではないでしょうか。作者が意図的にそう描いたかどうかはわかりませんが。

2007/06/09-19:00
劇団犯罪友の会「私はライト」
精華小劇場/当日券3000円
作・演出:武田一度
出演:中田彩葉/川本三吉/金城左岸/櫻井盤/瀧波四級/紫檀双六/北山凛/玉置稔/デカルコ・マリィ/怪人バース


posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 関西観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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