
月光市のアイスホッケーチーム「月光アイスブレーカーズ」のメンバー達の様々な葛藤と氷上の熱い試合を描く。実在のプロアイスホッケーチームである日光アイスバックスを描いた『アイスタイム』という本からインスパイアされて書かれたとのことなので、近いうちに読んでみようと思います。
物語はそんなに特別なものではなく、あるチームに所属する選手たちの人生とか友情とかライバル意識とか勝利への希望とか家族のこととか、もろもろの想いを乗せて燃える男たちがリンクで火花を散らすという感じ。こう書くとありがちなスポ根もののようですが、そこはやはり風琴工房の舞台です。どのキャラクターも実にしっかり描きこまれ、それぞれに感情移入してしまい、試合シーンは燃えます。
対面客席を組んだザ・スズナリの舞台上に丸いリンク。実際のアイスホッケーで使われるリンクの広さに比べたら極めてこじんまりしたスペースなので、どうやってこんな場所でホッケーを表現するんだろうと思いましたが、流石の演出手腕でなんらスケールを小さく感じさせることなく、激しい試合が表現されていました。
アイスホッケーは米国ではかなりメジャーなスポーツらしいのですが、日本ではまだ人気も知名度も低いのが実情です。私も「氷上の格闘技」という異名くらいは聞いたことがありますが、ルールもそんなに詳しくは知りませんでした。最初に用語説明がありましたが、大半は初耳でした。しかしこの舞台を観て急に関心が湧いてきました。一度くらいは観戦に行ってみたいと思います。
2015/02/14-14:00
風琴工房「penalty killing」
ザ・スズナリ/事前振込3800円
作・演出:詩森ろば
出演:粟野史浩/森下亮/筒井俊作/浅倉洋介/大石憲/岡本篤/金丸慎太郎/金 成均/久保雄司/後藤剛範/酒巻誉洋/佐野功/杉木隆幸/野田裕貴/三原一太/五十嵐結也/岡本陽介/草苅奨悟
舞台美術:杉山至+鴉屋
音響:青木タクヘイ
照明:榊美香
振付:加藤紗希
振付助手: 香取直登
映像:浦島啓
映像制作:吉田秀人
特殊効果:huez&渋家
舞台監督:小野八着
演出助手:大野沙亜耶/新田澄夏
制作:一ツ橋美和