2015年02月08日

ユニークポイント「フェルマーの最終定理」

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17世紀、フランスの数学者ピエール・ド・フェルマーが「この定理に関して私は真に驚くべき証明を見つけたがこの余白はそれを書くには狭すぎる」と書き残したフェルマー予想は、その内容の簡潔さゆえ、何人もの数学者やアマチュア研究者が証明に挑みましたが、なかなか証明されませんでした。1993年、イギリス生まれの数学者アンドリュー・ワイルズは秘密裏にこの証明を研究し、1995年、誤りがないことが確認され、ついに最終決着となりました。証明まで実に360年もの歳月を要したのです。本作「フェルマーの最終定理」は、ワイルズがフェルマー予想を証明する歴史的講義に立ち合った、若き日本の数学者たちを巡る物語です。
(チラシより)

 フェルマーの最終定理が証明されるまでのエピソードについてはサイモン・シンの書いた本を読んでいますが、証明自体の内容はほとんど理解できませんでした。理解できる人は極めて少数でしょう。

 従ってこういうテーマで一般向けの作品は人間ドラマが中心になるものですが、驚いたことにユニークポイントはかなり数学を全面に押し出した戯曲で攻めてきました。もちろん人間ドラマも多分に含まれているのですが、後半は延々と数学の議論が続きます。

 何を言ってるか全然わかりませんが、数学者たちが嬉々として議論している姿を眺めているだけでなんとなく嬉しくなってくるから不思議です。実際に、優秀な数学者たちが360年もかけて戦った問題との決着がつく瞬間に立ち会うというのは、果たしてどんな気持ちだったのでしょうか。

 それにしても、この戯曲を書いた人もセリフを覚えて演じている人も、多分実際に理解できているとは思えないわけで、よくもまあ見事に書いて覚えて演じられるものだとつくづく関心しました。

2015/02/08-13:00
ユニークポイント「フェルマーの最終定理」
シアター711/当日清算2800円
脚本・演出:山田裕幸
出演:洪明花/北見直子/古市裕貴/ナギケイスケ/古澤光徳/平佐喜子/ヤストミフルタ
照明:福田恒子
音響:三木大樹
音楽:ヤストミフルタ
演出助手:水田由佳
制作:河野悟
プロデュース:山田裕幸
posted by #10 at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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