2013年09月14日

風琴工房「hedge」

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世界最大の投資銀行アデルソン・キャビタルの日本人初のパートナーである茂木のところに
かつての部下である加治が訪ねてくる。
茂木がアデルソンを辞めるという情報を聞きつけ訪ねてきたのだ。
加治は茂木に次はなにをやるつもりなのかと問う。
巨億の富を得て、2、3年は休むつもりだと答える茂木に
日本初となるバイアウト・ファンドをいっしょにやらないか、と加治は持ちかける。
(特設サイトより)

 金融の世界を舞台にした作品。中心になるのは、外資系投資会社から独立して日本初のバイアウト・ファンド会社を設立した男たちの物語。バイアウト・ファンドというのは、買収した企業の経営に積極的に参加して業績を改善し、株価が上昇したら売却するという手法を取るファンド会社とのこと。そういう手法は聞いたことがあるが名前は知らなかった。

 買収される企業の社員たちの心は穏やかではない。胡散臭い連中に会社が乗っ取られるのではないか疑心暗鬼になる者。経営に参加すると言われても、その会社の製品のことなど何も知らない奴らに口出しされたくないと反発する者。しかしそれぞれが熱い想いを持ちながら奔走していくことで信頼関係が生まれていく。

 この話に出てくる会社は、非常にうまくいった事例だろう。現実には必ず業績が上向くとは限らないし、一時的に持ち直してもまた破綻してしまうこともある。その世界をよく知る人にはもしかしたら「そんなもんじゃないよ」と言われるのかもしれない。

 ただしその点は作中やパンフレットでも触れられていて、作者はわかっていてあえてそうしたようだ。おそらくこの物語の本質は金融や経営そのものではなくて、それにまつわる人間ドラマ、熱い男たちが戦う姿を描くことだったからだろう。

 劇中に登場する難解な専門用語をメタ芝居で解説するなど、演出も展開もずいぶん苦労したと思われる。それだけあって、知らない世界がとても興味深く楽しめる作品に仕上がっていました。

2013/09/14-14:00
風琴工房「hedge」
ザ・スズナリ/事前入金3500円
作・演出:詩森ろば
出演:佐藤誓/井上裕朗/根津茂尚/多根周作/杉木隆幸/酒巻誉洋/三原一太/金成均/佐野功/藤尾姦太郎/金丸慎太郎
美術:杉山至
照明:榊美香
音響:青木タクヘイ
映像:浦島啓
舞台監督:井関景太
演出助手:北川大輔/大野沙亜耶
宣伝写真:大村祐里子
舞台写真:奥山郁
制作:一ツ橋美和


posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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