2007年03月24日

A級MissingLink「人間が不老不死なら全て解決」

彼女たちは問い続ける。
他者と共にあることの意味を。


不良作家や鬼編集者、謎めいた管理人、
揺り椅子探偵が跳梁跋扈する臥龍窟、
マンション蓬莱を舞台に締め切りを巡って
日々繰り広げられる熾烈な闘い。
「本当の締め切りがいつか教えろ!」
(チラシより)

 役者の演技や演出については安定感があり、良かったと思う。要所要所の小気味よい会話劇には楽しませてもらった。ただ、全体として描きたかったものが何かわからない。小ネタの連鎖だけでまとめるタイプの作品というわけでもないようで、消化不良な印象が残った。

 様々なタイプの人物が登場する。自傷癖のある女性作家と、彼女に感情移入しすぎる女性編集者。連載終了で多少ふてくされ気味な人気漫画家とそれをコントロールするベテラン編集者。ダンディを気取るハードボイルド小説家とそれに翻弄される編集者・・・。

 そして全体を包むように現れるのが、ゴスロリ調の衣装に身を包んだ娘。オープニングの会話によって、彼女がどうやら“不老不死”らしいことが示される。漫画家のアシスタントとしてマンションに来るのだが、作家や編集者たちを巻き込んだ怪しい行動を起こす。

 彼女が主役と考えれば一応理解できるが、彼女にまつわるエピソードが他の登場人物達の世界と断絶しすぎているため、なんともしっくりしないのだ。

2007/03/24-19:00
A級MissingLink「人間が不老不死なら全て解決」
ウイングフィールド/当日券2300円
作・演出:土橋淳志
出演:横田江美/新城アコ/幸野影狼/南田吉信/青空まるこ/松原一純/内藤隆司/高依ナヲミ/泉寛介/細見聡秀/下原裕治
posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 関西観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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