2013年07月20日

椿組「かなかぬち」

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 時代は南北朝時代、熊野と吉野の間にある峠に縄張りを持って山伏や旅人から略奪していた山賊の一団がいた。その首領の“かなかぬち”は鉄の体を持ち、刀で切られても平気だという。そんな場所を何も知らず通ろうとした姉と弟の二人連れと、かなかぬちの一団に取り入りながら通行する旅芸人の一座。因縁絡み合う彼らの行く末は。

 27年間封印していたというアングラ野外劇。本物の火を大量に使うなど見せ場も多く、野外劇らしい力強さと熱量が感じられた。楠木正成にまつわる史実を若干交えているが、基本的にはフィクションであり見世物としてのエンターテイメントだ。

 普段見慣れている小劇場演劇とはだいぶ印象が違う。話の筋としてはそんなに複雑ではなく、要所要所の「見せ場」を重視しているのだろう。コメディや不条理劇でない限り物語全体として構成されることを好む自分としては、楽しみ方が違っていて戸惑った。

 芝居のあとは酒を振舞い、その場で宴会。一人だったので短時間で失礼しましたが、気の合う友達と一緒ならもっと楽しめたと思います。

2013/07/20-19:00
椿組「かなかぬち」
花園神社/当日清算4000円
作:中上健次
演出:和田喜夫
総監修:外波山文明
出演:石田えり/山本亨/恒松敦巳/田渕正博/木下藤次郎/井上カオリ/長嶺安奈/李峰仙/岡村多加江/洪明花/伊藤新/高松潤/宮崎敏行/水谷悟/安藤岳史/鳥越勇作/宮本翔太/趙徳安/青木大輔/國松卓/榛地良行/外波山流太/浜野まどか/今井夢子/瀬山英里子/清水ゆり/千葉りか子/下元史朗/田村寛/辻親八(声の出演)/外波山文明
照明:沖野隆一
美術:加藤ちか
音響:松本昭
主題歌(作曲・唄):友川カズキ
音楽(作曲演奏):寺田英一
殺陣(剣術指導):栗原直樹
能指導(所作指導):清水寛ニ
衣裳:阿部美千代
振付:スズキ拓朗
音楽(作曲・韓国楽器指導):洪明花
人形美術デザイン:松本淳一
ヘアーメイク(鬘):杉岡実加
鬘:丸善
舞台監督:松下清永+鴉屋
舞台部:松本淳一/桑原淳/野口研一郎/岸川卓巨/松田七美
テント設営監督:吉木均
ケイタリング:ASAMI
制作票券:佐藤希/清水直子
宣伝美術:黒田征太郎/長友啓典/中村健+K2


posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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