
20歳くらいのホステスと待ち合わせする40歳くらいの無職男性、豊かな地主と乞食の兄妹と牧師夫婦、三人の息子を立派に育てた妖艶な母・・・。複数のストーリーが重なりつつ並行して描かれ、全体として一貫したテーマがあったのかどうかよくわからない。いろんな形の人間関係を軽妙な音楽とともに綴る“妙ジカル”だ。
若気の至り的に無茶をする者もいれば、いい年して馬鹿なことしかできない大人もいる。かと思えば若いのにしっかりした人もいる。そしてみんな幸せになろうとしたり、誰かを幸せにしようとしたり。微笑ましかったり、歯がゆかったり、他人事ながらワクワク楽しる舞台だ。
こまばアゴラ劇場では対面客席だったが、聞くところによると大阪のロクソドンタブラックでは三方囲みの舞台だったそうだ。多分コの字型に客席を作ったのだと思うが、だとするとその向きが一番正面ぽい。スペースの都合だと思うが東京ではその方向から見られなかったのが残念。
2013/07/13-15:00
FUKAIPRODUCE羽衣「Still on a roll」
こまばアゴラ劇場/当日清算3000円
プロデュース:深井順子
作・演出・音楽・美術:糸井幸之介
出演:深井順子/日高啓介/鯉和鮎美/高橋義和/澤田慎司/森下亮/伊藤昌子/福原冠/鈴木裕二/新部聖子
舞台監督:渡辺了
照明:松本永
音響:佐藤こうじ
音響操作:寺澤光
衣装:吉田健太郎
振付:木皮成
宣伝美術:林弥生
絵:糸井幸之介
制作:坂田厚子/大石丈太郎