2013年05月18日

MCR「ぬけ男、恥さらし」

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その男は周りから、「ぬけ男」と呼ばれていた。
通常持ちうる、ある感覚が、その男には無いと思われていた。
だから周りも「ぬけ男」に対して「幸せ」でいられたし、「ぬけ男」もそれで十分幸せだった。
ほんとうは、それが、あるのに。
おせっかいや博愛や純愛がぬけ男のそれを「ぬけていない」と暴き「ぬけ男」と周囲の世界が変わる様や、追い込むつもりも無く追い込んでいた自分や周囲を恨んで、
あげく自己防衛に走る様などを数々の罵詈雑言や愉快な仕草でお送りするおはなしです。
(チラシより)

 5年も書けないでいた小説家がようやく新作を書き始める。題材は愛。愛を知らない男の半生記は、どうやら作家本人をモデルにしているようだ。編集者は、その作品が雑誌に掲載されるかどうかは難しいと言葉を濁すが、そんな言葉が耳に入らないかのように作家は構わず書き続ける。そんな彼の妻は生活を支えるために仕事にでかける。

 作・演出の櫻井智也は主人公の父親役で出演しており、いつものようにいいかげんな男を演じる。そのテキトーな態度と、子供時代の主人公を演じる小野ゆたかの奇妙な演技に惑わされてケラケラ笑いながら観ていたら、ラストは予想外の感動で締めくくられた。

 ずるいよ、くだらないギャグだけのコメディだと思ってたのに、最後にいきなり泣かせやがって。だから櫻井さんの作品は油断がならないんだ。少なくない演劇人が傑作と認めていたのも頷ける。

2013/05/18-15:00
MCR「ぬけ男、恥さらし」
駅前劇場/当日清算3000円
作・演出:櫻井智也
出演:小野ゆたか/諌山幸治/櫻井智也/おがわじゅんや/北島広貴/伊達香苗/堀靖明/田中のり子/津留崎夏子/富永瑞木/ザンヨウコ
舞台監督:川田崇
舞台美術:門馬雄太郎 
照明:久保田つばさ
音響:平井隆史
宣伝美術:メリケンサック
チラシモデル:小桜甲子園
制作:塩田友克/MCR
製作:MCR


posted by #10 at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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