2013年01月26日
タカハ劇団「世界を終えるための、会議」
舞台はちょっとゆがんだ近未来。超高性能なコンピュータに繋がったスマホみたいな道具を誰もが持っていて、晩のおかずから結婚相手まであらゆる選択をその機械に委ねている。物語はそのコンピュータの中。すでに役目を終えた旧型のシステムが、現役の新型システムに挑戦する。
コンピュータを擬人化するとどうしてもステレオタイプな人格描写になりがちなのに、一台のマシンの中に共存する12ものモジュール/人格を一気に登場させるのはなかなかのチャレンジャーではなかろうか。しかも大体全員の性格が書き分けられているのだから見事なものだと思う。
物語はわかるようなわからないような展開。システムを設計し指示をするのはもちろん人間だが、そのエンジニアらしき人物はラスト近くにちょっと出るだけなので、大半はその意図がわからないまま進んでいく。それでラストに登場した彼がどんな秘密を明かすかと期待して観ていたのだが、結局あまり納得の行く説明ではなかった。
途中の細かいエピソードのひとつひとつは面白かっただけに、それが伏線として生かしきれていなかったのが残念だ。
2013/01/26-14:00
タカハ劇団「世界を終えるための、会議」
駅前劇場/当日精算3800円
脚本・演出:高羽彩
出演:有川マコト/有馬自由/異儀田夏葉/石澤美和/大村学/かんのひとみ/岸井ゆきの/高畑こと美/山のえみ/町田水城/宮島楠人/山口森広
舞台監督:藤田有紀彦
舞台美術:稲田美智子
照明:吉村愛子
音響:阿久津未歩
宣伝美術:羽尾万里子
制作:feblabo
制作協力:嶌津信勝
プロデューサー:池田智哉
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