恋愛って、能率悪い(チラシより)
大学の昆虫学研究室の学生達が、ある地方の有力者の私有地にある鍾乳洞へフィールドワークに訪れる。ここはかつて研究室スタッフが新種の虫を発見した場所でもあったが‥‥
会場の中央に細長い演技スペースがあり、その両側に客席が設営されていた。比較的早い時間に到着して自由席だったため選ぶ余地はたくさんあったのだけれど、細長い舞台がどのように使われるか予測できなかったので一番前に座ってしまった。結果的に、大きく左右に首を振らなければならなかったのでこれは失敗。前後座席の高低差も十分だったので、後ろの席を取るべきだった。
鍾乳洞に隠された秘密と、学生たちの恋愛群像、そして昔学生だった者たちの思い出が交錯する。舞台はずっと鍾乳洞の中だが、過去と現在と未来の3つの時代を行き来しながら描かれる。音響や照明の演出は控えめでオーソドックスなもの。演じられている時代の描き分けがあまり明確でなかったため、状況を掴むのにやや手間取ったが、わかってくると落ち着いて観ることができた。
取って付けたようなエピソードが散見されたのが気掛かりだったが、全体としてはウェルメイドな作品に仕上がっていたと思う。
2007/01/20-19:30
オリゴ党「虫のなんたるか」
トリイホール/当日券2500円
作・演出:岩橋貞典
出演:田中愛積/誉田万里子/渡辺大介/今中黎明/恒川良太郎/有馬ハル/木場夕子/坂野多美/冨士谷和子/倉橋里実/中村大介