2012年11月04日

DULL-COLORED POP「完全版・人間失格」

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「恥の多い生涯を送ってきました」
「私には、人間というものが、わからない。人間の営み、人間の生活、人間の喜び、人間の、」
「でも、私の知ってる葉ちゃんは、とても素直で、よく気がきいて、あれでお酒さえ飲まなければ、……いいえ、飲んでも、神様みたいないい子でしたよ」
(チラシより)

 言わずと知れた太宰治の小説。原作のテイストは生かしつつも単なる舞台化ではなく明瞭にオリジナルな世界を提示していた。主人公を男優が演じる男バージョンと元柿喰う客のコロさんが演じる女バージョンがあったが、私が観たのは後者。男優では不可能なレベルの色男を現出させていた。

 心の声らしきものを語るもう一人の私が効果的に使われたり、小道具が次々に上から降ってきて段々舞台上が雑然としていくなどと、演出の手法はかなり趣向を凝らしていた。とはいえ奇をてらうわけではなく、すべて必然を感じられるものだった。

 実は青山円形劇場を完全に円形で活用している舞台は観たことがなく、名古屋の千種文化小劇場の様に一方は使えないと思っていた。しかし本作でそうじゃないことを知った。なるほどこれは無くなってもらいたくないと思える劇場だ。この形、このサイズでこそ成り立つ演出があり得る。

2012/11/04-14:00
DULL-COLORED POP「完全版・人間失格」
青山円形劇場/事前入金3500円
作・演出:谷賢一
出演:東谷英人/大原研二/塚越健一/中村梨那/堀奈津美/百花亜希/若林えり/川村紗也/熊川ふみ/コロ/孔大維/西郷豊/細谷貴宏/堀川炎舞台監督:村岡晋
美術:土岐研一
照明:奥田賢太
音響:上野雅
DJ:堀雄貴
映像:三ツ井春伸
宣伝美術:山下浩介
演出助手:元田暁子/港谷順
制作:藤井良一/武藤香織


posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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