建物や波などをすべて身体表現で描くスタイルであることは聞いていたが、実際見るとなんとも愉快だ。効果音の多くも「どどーん」「ざざー」など口で言っている。こういう表現は観客に想像力が求められがちだが、意外と自分の頭で補完している気にはならず、自然と飲み込めた気がする。18回目の公演というキャリアは伊達ではないと感じる。
アクション、シリアス、コメディ、いくつものテーマを織り込んだ物語だが、不思議に煩雑な印象はない。ひとつひとつの演出が率直でわかりやすいからだと思う。「♪蛇骨おまえは樽の中〜」というフレーズが耳に残って数日間離れなかった。
2005/04/16 19:00
ひげ太夫「蛇骨ボウズ」
萬スタジオ/当日券3200円
作・演出:吉村やよひ
出演:吉村やよひ/川崎みそ/文人/松葉祥子/田嶋繭子/永井ひとみ/駒形夏月