ある日同棲してる彼氏にニャアンって甘えたら別れようって言われた。(チラシより)
目がマジだったから思わずやだよぉって泣いたら次の瞬間、
トラックが突っ込んできて夜空の星が屋根の隙間からチラついた。
部屋っていうかアパートが大破。
これって事故?借金取り?それとも神さま?
煙がもくもくして辺りは見えないけど、
エンジンの音が怖かったから、やられると思ってどっかにいる彼氏置いてスタコラ逃げた。
あたしはいつものイタトマに入って、
でもお財布持ってないから、席で水ばっか飲んでて、
そしたら優しそうな人が緑化運動しませんかって話しかけてきた。
あたしには今どこにも行くとこがない。
おごってくれたモッツァレラチーズのトマトクリームスパゲティ食べながら
思わずこくんてうなずいてた。
あらすじにあるような経緯で主人公が入会することになった団体「緑の指」は、緑化活動を推進することで世界中の子供達を笑顔にしよう、といったことを掲げている。しかしその雰囲気はカルト宗教団体そのもので、案の定、内側の人間関係はドロドロしている。しかし話はそれだけで終わらない。そもそも主人公の身を襲った事故の真相は…?
世田谷シルクは15 minutes madeに参加していたのを観たことがあり、本公演は初見。ダンスというか群舞を交えてやや幻想的な世界観を表現する手法は少年王者舘やひょっとこ乱舞(現アマヤドリ)に似ている印象だ。いずれもダンスはキレが良くて、観ているだけで気持ちいい。
物語は少々掘り下げが足りない気がした。なんとなく思わせぶりで伏線ぽいエピソードがたくさんあるのだが、最後まで回収されずに踊ってごまかされたように思う。
2012/08/19-17:00
世田谷シルク「緑の指」
シアター711/当日清算3000円
脚本・演出:堀川炎
出演:下山マリナ/守美樹/堀川炎/岩田裕耳/塚田まい子/野口雄介/和知龍範
舞台監督:池原猛
音響:佐久間修一
音楽:佐藤こうじ
照明:保坂真矢
映像:三橋俊平
衣装:色川奈津子
スチール:キベジュンイチロウ
演出助手:小田なつみ
制作:久我綾子