「中学時代の同級生がまた死んだ」(当日パンフより)
自分のまわりにまとわりつく「死」の匂いを感じながら
バカみたいにパーティーを続ける人たちの物語
数年ごとに誰かが死んで、葬式が同窓会のようになっている元クラスメート達の話。こんな設定なのにミステリーではないところがまた面白い。登場する人物は誰も死なない。会場がエビス駅前バーなので、彼らが集まるバーが舞台になっている。
親友だったり仲が悪かったり、恋心を抱いていたりホモだったり、まあそれぞれ単純ではない学生時代の人間関係を引きずりながら大人になっていく。いくつかの話のオムニバス?になっており(つまり毎回誰かの葬式)、2年おきくらいに時間が進む。
縁起の悪い話だが飲んだくれの一員としてバーの芝居は好きだ。自分は地元を離れて久しく、高校までの友人はほぼ連絡が耐えているため、未成年の頃から付き合いのある飲み仲間はほぼ皆無だ。だからこの話の登場人物達のような付き合いにはちょっと憧れる。この作品の場合あまり仲間入りはしたくないが、眺めている分には微笑ましかった。
2012/07/08-17:00
エビス駅前バープロデュース「葬式クラス2012(28期生)」
エビス駅前バー/当日清算2500円
脚本:米内山陽子
演出:広瀬格
出演:岡見文克/金崎敬江/篠原あさみ/伊藤信隆/萩山博史
スタイリスト:谷野留美子
制作:松島瑞江
企画・製作:有限会社エーライツ井上淳