2012年07月07日

燐光群「宇宙みそ汁/無秩序な小さな水のコメディー」

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地球に向かってただ一人、パラシュートで降り立っていく
エプロン巻きつけ 私が降り立ったのは
現代詩の新たなる野心が、台所の野戦基地から劇空間に舞い降りる!
(チラシより)

 「宇宙みそ汁」は清中愛子の詩集を舞台化した作品。戯曲として書かれたわけではない詩をテキストとして上演したものだが、決して単なるリーディングではなく立派な舞台作品になっていた。

 テキスト自体はすべて詩集および清中愛子の語った言葉であり、坂手洋二による追加はないという。しかしそうであることによるぎこちなさは微塵もなく、これはこういう戯曲なのだと言われても疑うことなく納得してしまう仕上がりになっていた。パンフレットには坂手洋二が清中の文章の“強度”を賞賛する言葉が連ねられているが、むしろ演出の力を見せつける所業だったようにも感じられた。

 「無秩序な小さな水のコメディー」は、さらに3つの作品に別れたオムニバス作品。くじらの話が2つと、水の話がひとつ。放射能のことか、自然破壊のことを扱っているのだと思うが、なんだか煮え切らない踏み込み方でスッキリしなかった。

2012/07/07-19:00
燐光群「宇宙みそ汁/無秩序な小さな水のコメディー」
梅ヶ丘BOX/事前購入3300円
(宇宙みそ汁)
  作:清中愛子
  構成・演出:坂手洋二
(無秩序な小さな水のコメディー)
  作・演出:坂手洋二
出演:円城寺あや/中山マリ/猪熊恒和/松岡洋子/樋尾麻衣子/川中健次郎/鴨川てんし/杉山英之/鈴木陽介/武山尚史/横山展子/田中結佳/桐畑理佳/福田陽子/加藤道子/永井里左子/小林尭志/宗像祥子/
声の出演:宮島千栄/武山尚史/小林尭志
照明:竹林功
音響:島猛
美術:じょん万次郎
舞台監督:西川大輔
演出助手:山田真実
衣裳:ぴんく ぱんだー/卯月
小道具:安仁屋美峰
文芸助手:久保志乃ぶ/清水弥生
宣伝オリジナルデザイン・振付協力:清中愛子
宣伝意匠:高崎勝也
協力:浅井企画 
制作:古元道広/近藤順子
Company Staff:根兵さやか/橋本浩明/内海常葉/秋葉ヨリエ/大西孝洋
posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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