2012年03月17日

FUKAIPRODUCE羽衣「耳のトンネル」

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助手席で笑ってばかりいる私 片側だけの愛を教わる 順子
みんなで一人旅。
(チラシより)

 楽しくて賑やかでセンスのいい奇妙なミュージカル。全体を通じた物語があるのかないのか、あっても別に重要じゃないのかよくわからなかったが、断片的なシーンの連続として観ても十分に面白かった。

 FUKAIPRODUCE羽衣という団体名は以前から知っていたが、どういうタイプなのかわからず観ていなかった。初めて観て、こんなに面白いならもっと早く観れば良かった!と後悔することしきり。

 もんもんとした少年時代、大人になって旅に出る頃、夜の繁華街で出会う男女、そして子供を育てる母たち、全体を通じて家族とか恋人とか人の繋がりがテーマになっていたと思う。いつもならその手の作品は苦手なんだけど、今回はとても楽しかった。

 その理由はおそらく、「こういう関係が素晴らしい」という価値観の押し付けがなかったからではないだろうか。とにかくもがいて模索して失敗したり成功したりしている人々の悲喜こもごもの姿を面白おかしく描くことだけを徹底していて、結論は特に示していない。だから誰でも楽しめる作品になっていたのだと思う。

2012/03/17-19:00
FUKAIPRODUCE羽衣「耳のトンネル」
こまばアゴラ劇場/当日清算2800円
プロデュース:深井順子
作・演出・音楽:糸井幸之介
出演:深井順子/日高啓介/鯉和鮎美/高橋義和/寺門敦子/澤田慎司/伊藤昌子/西田夏奈子/加藤律/幸田尚子/並木秀介/金子岳憲
美術:糸井幸之介
舞台監督:西澤奏
照明:松本永
音響:佐藤こうじ
音響操作:寺澤光
衣装:吉田健太郎
振付:木皮成/糸井幸之介
宣伝美術:林弥生
絵:糸井幸之介
短歌:深井順子
制作:坂田厚子/大石丈太郎/林弥生
posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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