2012年02月05日

らくだ工務店「火葬」

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燃え上がるのは肉体か
それとも魂なのか
 本人にしか言えない言葉がある。
 例えばバナナの皮で転んだ人の「マジ滑るぜ」
 例えばファーストキス直後の「なんか、ゴメン」
 それは生々しく、経験した者でなければ解らない。
 リアルであり、同時に永遠でもある。
 世界新記録直後の「チョー気持ちいい」
 腹を撃たれた男の「なんじゃこりゃ」
 初めて宇宙から見た時の「地球は青かった」
 そして無口な父が病床の母に言った「愛してる」
 僕にも、今だから言える言葉がある。
(チラシより)

 冬休みに入る終業式の日、中学校の体育倉庫に六人の教師が閉じ込められてしまった。誰が鍵をかけたのか、生徒なのか教師なのか、故意か偶然か、故意なら目的は? 助けを呼べない状況でじわじわと明らかになって行く、教師たちの焦りと疑心暗鬼、人に言えない生徒との関係や教師同士の葛藤。

 特異な状況だが、教師たちのキャラクターは学園ものなどにありがちな典型的パターンを踏まえている印象だった。若い熱血教師は裏で生徒と交際していたり、だらしない雰囲気の教師が実は一番生徒から信頼されていたり、責任者は保身に走るし、女教師はいじめられっ子をかばうあまり道を外れかけているなど、ドラマチックな秘密がいっぱい。

 そういった人間模様がゆっくりと描き出されていく演出はなかなかのもの。役者も実力派を揃えた感じで安心感があった。ただラストシーンの意味が若干理解しきれない。それまでの流れとあまりマッチしないショッキングな場面でいきなり終わってしまった気がする。

2012/02/05-14:00
らくだ工務店「火葬」
OFF・OFFシアター/当日清算3800円
作・演出:石曽根有也
出演:林和義/古川悦史/河相我聞/大路恵美/中村真知子/今村裕次郎/岡まゆみ
舞台美術:福田暢秀
音響:田上篤志
照明:山口久隆
舞台監督:井関景太
衣裳:車杏里
演出部:川嶋紗也子
宣伝美術:石曽根有也
制作:関博弥/岩間麻衣子/伊藤理絵


posted by #10 at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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