2012年02月04日

オーストラ・マコンドー「ロンググッドバイ」

 原作は萩原朔太郎『猫町』とのことで、観劇後に青空文庫で読んだ。前半こそかなり忠実であるが、後半はその幻想的な雰囲気を引き継いでまったくオリジナルなストーリーが展開する。現実のすぐ隣にある夢の世界といった趣だ。

 主人公は私立探偵。「影」と一緒に仕事をしている。やってくるのは裏社会のチンピラや、ヤクザみたいな刑事、それに謎の女と男。とてもハードボイルドな雰囲気。ファッショナブルでかっこいい舞台だった。

 会場のJORDI TOKYOは渋谷駅から少し歩いた場所にあるギャラリー。大通りに面したビルの一階で、正面はすべてガラス張りになっている。そこにブラインドも閉めずに上演するため、ずっと外から丸見えの状態だ。なぜこんな場所で、こんな状態で進めるのか?という疑問はすぐに氷解する。

 外から中が見えるなら、中から外も見える。役者が時々外へ出て路上で演じるのを、室内から見るのだ。しかもそこは普通の歩道であるため、怪訝な顔で通り過ぎる無関係な通行人までもがまるで演出のように溶け込んでいる。いや、芝居が路上に溶け出していたというべきかもしれない。

 私が観たのは夜の公演で、始まる時はまだ夕暮れで明るいのだが、上演中にどんどん暗くなって行く。室内の灯りが消える場面では、表の街灯の光がガラス越しに室内をかろうじて照らす。こういう部分も実にかっこいい舞台だった。昼の公演がどんな風だったのが気になるところだ。

2012/02/04-19:00
オーストラ・マコンドー「ロンググッドバイ」
JORDI TOKYO/当日清算2200円
原作:萩原朔太郎『猫町』
演出:倉本朋幸
出演:小宮一葉/白井珠希/カトウシンスケ/松永大輔/伊佐美由紀/大石憲/鹿野浩明/武本健嗣/照井健仁/川村大輔/内堀太郎
振付:神戸アキコ
舞台監督:本郷剛史
制作:会沢ナオト
当日運営:林弥生


posted by #10 at 19:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
書道展 で 萩原朔太郎さん の青空 という書を拝見して萩原朔太郎 で 検索中です。詩は おもしろいですね。
ポエム同好会(名前検討中
おもしろそうな お芝居ですね。
Posted by オン ザ 村石太 at 2013年04月05日 13:40
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