「ニジイログッバイ」
千種文化小劇場
05/02/11-13
作・演出:乳牛テクノロマンス
出演:和嶋敦子/渡辺真輔/新居麻衣子/山本登/桃原隆介/千田敬大/枡田真衣
広告代理店勤務のアヤは、コピーライター志望だが無職の恋人と共に、学生から未亡人まで個性的な人々が住む町田荘でにぎやかな日々を送っていた。そこへある日、小学校で親友だったチカが突然訪ねてくる。6年生の時に起きたある出来事のため、アヤは十年以上もチカの手紙を拒んでいた。
学生、社会人、プー、未亡人、引きこもり。こんな顔ぶれのアパートもなかなかないと思うが、バランスよく絡みあって楽しい生活が描かれていた。食事中の会話は台本があるのかアドリブでトークしてるのかわからないほど自然だった。山本登が演じる世話好きのおばさんは見事。だんだん彼が本当におばさんに見えてきた。
物語のキーになる小学校時代のエピソードは、明かされてみれば拍子抜けするほど些細なことだ。でも子供の頃は確かにその程度のことも重大で深刻だった。些細だからこそ、ずっと忘れることが出来なかった気持ちがよく伝わってきたと思う。心に響くというより染み込んでくる作品だった。
エンディングの虹は綺麗だった。