2004年10月19日

メガトンロマンチッカー「カロカリ−8月の蝉時雨と、見事なまでの貞操観念−」

メガトンロマンチッカー
「カロカリ−8月の蝉時雨と、見事なまでの貞操観念−」
千種文化小劇場
04/9/24-26
作・演出:刈馬カオス
出演:浦麗、花村広大、西尾知里、来々舞子、岸良端女、大久保明恵、渡辺真輔


パキスタンの悪しき風習「カロカリ」不貞行為の疑いのある者を殺しても、復讐と制裁のもと罪に問われることはない。
8月の最後の日、美術家ユニットは廃工場を利用したアトリエを持つ。その改装中、それは見つかった−拳銃と実弾7発。
貞操観念と、おびただしい嘘の果てに残ったものは一体。

張り詰めた緊張感はとても感じられたが、キャストが揃った時に三竦み、四竦みになってこない感じがしたのは残念。そういった意味では冒頭のシーンはよくで来ていた。

ピストルを中心に不可思議な緊張感とリアルな現実逃避へと引き込まれていくのだが、ある人物Aとある人物Bの間で緊張感を作り出してそこに第三者である人物Cが加わることで変化が起こるかと思えばあまり起こらない。つまり劇的ではないのだ(ピストルがあるという点では劇的ではあるが)いわゆるリアルさという意味では正しいのだろうが、なんとも化学反応しきれていないようなもどかしさを感じた。いわゆるアンサンブルがあまり感じられなかった。今時の若者らしいといえばそれまでだが、社会への接点を何とか見出そうとするのだが、第三者(あまり知らない人)にはクールというより無関心な印象、不器用さを感じた。この辺りは芸術家というのが布石になっているのかもしれない。

個人的には、アトリエ所有者の夫婦二人の緊張感が一番よかった。これは夫婦ということで社会との接点をすでに持っている夫と問題を抱える妻という関係だからこそという気がした。日本の貞操観念というか女性へのプレッシャーも描かれている所は鋭い。
一般的な考え=正しい考えとはいえないといったところか。

脚本面では、ピストルの件を警察に届け出たかどうかを疑うより誰かが隠し持ってないかを疑う方が自然で緊張感を保てた気がする。大体警察に届け出たら事情徴収くらいはされるのでは?流れが不自然に感じた。

浦麗さんの「これからもセックスしてくれる?」ってセリフが卑屈さではなくズルさ、したたかさがでてたのが印象的でとても良かった。
隆平役はもっと飄々とした感じで演じても面白そう。花村さんがやるとやっぱカッコ良すぎる(笑)。花村さんしかできない隆平役になっていた。

(しおこんぶ)


posted by #10 at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 名古屋観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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