2004年07月30日

青年団・五反田団「忠臣蔵・OL編」「ヤルタ会談」「家が遠い」

青年団
「忠臣蔵・OL編」
作・演出:平田オリザ
出演:井上三奈子/鈴木智香子/田原礼子/高橋緑/兵藤公美/安田まり子/安部聡子

「ヤルタ会談」
作・演出:平田オリザ
出演:松田弘子/高橋緑/島田曜蔵

五反田団
「家が遠い」
作・演出:前田司郎
出演:坪内志郎/前田司郎/黒田大輔/山田/兵藤公美

三作とも
七ツ寺共同スタジオ
04/07/21-26


「忠臣蔵・OL編」
 江戸で主君が目付役を斬って切腹したと知らされた赤穂の藩士達が、今後どうするかを話し合う。・・・が、なぜか全員が会社の食堂に集うOL達という異色の忠臣蔵。OL姿でOL口調のまま、話している内容は武士というミスマッチなのに、ほとんど違和感がないのは見事。それなりに自己主張する者がいながらも、結局はなんとなくみんな一緒にまとまっていく、いかにも日本人的な流れに苦笑い。

「ヤルタ会談」
 三作の中では最も短くて最も密度が高く、濃縮された作品と見た。第二次大戦末期に戦後処理を話し合うため集まったスターリン・チャーチル・ルーズベルトの会談を、大柄な三人がテンポよく演じる。一人が席を外すと残り二人がその悪口で盛り上がるのが面白い。一種のパロディであるから、当時の世界情勢をちゃんと理解していないと意味がわからない場合もあるだろう。

「家が遠い」
 学校帰りの男子中学生4人が座り込んでダラダラと喋っている。いい歳の役者が演じているにも関わらず、実に中学生らしい雰囲気が伝わってきた。「いたいた、中学の時こんな奴いた!」と思わずうなずいてしまうほど。小学生とも高校生とも違い、女子中学生とも異なる独特のけだるさと先行き不透明感。自分達も周囲も微妙に問題を抱えながら、でも深刻になるほどでもないヌルさ。懐かしい空気がたっぷりと感じた。
posted by #10 at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 名古屋観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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