「ジャンク・サロメ」
千種文化小劇場
04/07/08-11
原作:オスカー・ワイルド『サロメ』
脚色・演出:齋藤敏明
出演:服部廉/水谷友子/村松優子/へば/田中美和/伊藤希/あおい/小澤廣司/中林俊介/稚伊菜緒/大塚峰春/佐藤智之/松本勝憲/林美和/岡田祥子/南雲栄作/井上亮司/じゅん/鎌塚由起子
ユダヤのエロド王は、一人の預言者を幽閉していた。ローマからの客をもてなす宴の晩、兄から奪った妃エロディアスの連れ子である王女サロメに踊りを望んだ王は、踊れば何でも与えると誓う。そして見事な舞踏を見せたサロメが望んだものは・・・。
古典に現代風のアレンジを加えた作品だが、基本的な筋は原作通り。“正統派”のサロメを観たことはないので比較できないが、この作品のサロメはある意味現実味がある。美女で王女で王から溺愛される彼女は、無邪気に捨てて、無邪気に望む。悪意も執着もなくただ好きなように振る舞い、命を奪う。その素直な狂い方がじわじわと伝わる舞台だった。
多少、役者のレベルにバラつきを感じたが、サロメ役の村松優子とヨカナーン役のへばは鬼気迫るものがあった。
やはり古典っていうのは良く出来ているので、現代風にアレンジして上演してもらえるのはとても楽しみです。
とにかく村松さんが凄かった!少女が徐々に女性へと変貌を遂げ狂っていく様は見事でした。あと水谷さんも迫力のある演技で舞台に緊張感をもたらしていたと思います。