2004年02月23日

GEKIDAN GALAXY「スペースリズム」

GEKIDAN GALAXY
「スペースリズム」
千種文化小劇場
04/02/19-21
作・演出:フルヤカツトシ
出演:藤元英樹/ジル豆田/池野和典/渡辺真輔/尾張ゴール/佐野俊輔/若月智美/黒田郁美/桜井七菜/上田美鈴/おかひろみ/猪飼真代/纐纈千夏/FULL8/川合陽子


 新人ばかりの乗組員が動かす宇宙客船、アストロライナー地希生号。冷凍睡眠した乗客(=観客)を乗せ、240万光年先の惑星シマーンまで2年がかりで飛行する。その途中、様々な事件が起きる。

 GEKIDAN GALAXYは、演劇をビジネスとして扱う姿勢を明確に表明している。確かに、身内客が大半を占めたり作家の自己満足で終始するといった、小劇団にありがちな悪要素は排除されている。またトータルコーディネートが徹底しており、入場券は飛行機(宇宙船)のチケット、パンフレットはパスポート、受付は空港のカウンターで、場内放送も空港のそれをイメージしてデザインされていた。小劇場でここまでやっているのは初めて見た。

 しかし作品そのものの出来栄えはどうだったかと言えば、必ずしも高い評価はできない。コラボレーションのあり方に疑問を感じるのだ。

 異なるジャンルのものを融合することで単体より高い効果を生み出す手法を、コラボレーションと呼ぶ。表現に変化をつけたり固定観念を破ったりするために以前から行われており、小演劇でダンスがあるのは珍しくない。この作品では、歌とダンスと映像が取り込まれている。

 コラボレーション自体を否定する気はないが、それはあくまでも手段のはずだ。まず表現したい内容があり、それが通常の演出手法では表現しきれないか、他の手法を使ったほうがうまく表現できるような場合に使うのが本来のコラボレーションだと思う。

 ところが、この作品ではほとんどそれが目的か前提になっている感がある。演劇の枠にとらわれないというより、コラボレーションすることにとらわれているのではないか。演劇以外の要素を取り入れた分、演劇自体が後退してしまったのではないか。

 せっかく良い役者を集めているのに芝居としての厚みが感じられず、バラエティ番組のコントを見ているような印象を受けた。個々の役者の技量によって支えられてはいたが、コラボレーションやイメージ作りに凝りすぎて、肝心の芝居が学芸会のようになってしまったのでは意味が無い。

 エンターテイメントとして、このレベルで満足しているのだろうか。違うことを願いたい。


posted by #10 at 01:02| Comment(1) | TrackBack(0) | 名古屋観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
入場券を渡して、座席に座って上演されるまで、非常にワクワク・ドキドキした。
期待に胸が膨らみ想像力が掻き立てられる。となりに座っていた親子連れも目がキラキラしていた。
だが、公演も終盤に差し掛かっているというのにとなりの子供はまだ(続きが)あるの?と母親に聞いていた。子供は正直である。公演が終わって会場を出るときは肩をすぼめて喪失感を抱きながらトボトボと帰ってきました。そんな感じ。

一言でいうと物足りない。不完全燃焼。

大事なところをお茶を濁して薄められてしまった感じ。
演出で盛り上げた期待感に脚本が追いついていない。苦悩とか葛藤といった要素が掘り下げられていないから感動がない、軽い。
いくら良い役者をそろえてもいい芝居は出来ないということがはっきりした。
Posted by しおこんぶ。 at 2004年03月01日 02:15
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