2004年01月19日

シアターガッツ「踊る大和魂」

シアターガッツ
「踊る大和魂」
愛知県芸術劇場小ホール
04/01/17-18
作・演出:品川浩幸
出演:大岩篤史/小島敬子/藤元英樹/山崎淑子/寺西栄美/道家希/永井裕子/春田琴美/川浦君英/坂口潤/中川弘樹/須藤一樹/脇山烈


 四話構成のオムニバス形式。第一話「ロマンチック野郎」は、豆腐屋の野暮ったい夫婦のクリスマスから元旦にかけてのお話で、オヤジのぎこちなくて暖かい愛情表現は日本人としてとても好きだ。第四話「Skip A Go! Go!」の冴えないサラリーマンが女子高生相手にあたふたする姿もほほえましい。

 しかし第三話「初恋のひと。」は同名の単独公演の一場面として見た覚えがあるし、第二話「元パパ」は月末に行われる劇王の出品作だという。ということは今回のために作られたのは半分ということ? それってどうなの。手抜きか。中身は悪くなかったけれどね。

 シアターガッツの公演は単なる芝居の域に収まらない。開演前の注意事項(いわゆる前説)をマスコットキャラクターがお客を巻き込んで進めたり、終了後はお土産や福袋などのグッズ販売にも力を入れている。これは公演全体をイベントとして盛り上げようという姿勢の現れだと思うし、それはある程度成功していると言えるだろう。純粋に芝居を観たいという人は眉をひそめるかもしれないが、そもそも芝居がエンターテイメントであることを考えれば、このアプローチは理にかなっている。

 “芝居(演劇)の枠にとらわれない”ことを掲げている団体はたまに見かけるが、多くは演目の内容にダンスや歌を加える程度に収まっている。ロビーで物品販売する場合もビデオや戯曲が中心で、劇団グッズまで作るところはまだ少ない。シアターガッツほどの取り組みを行うには劇団としてかなりの経験や人的余裕が必要だと考えられるが、まず方向性としてこういう形を目指す団体がもっと増えてよいと思う。

 大多数の客は評論家ではなく、楽しい時間が欲しくて足を運んでいるのだから。


posted by #10 at 01:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 名古屋観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
折角ですので気楽にコメントしてみます。(今更ですけどね)
よくも悪くも藤元さんの存在感が大きすぎたかなと感じました。
2話目の元パパ、寺西さんは表現力があって脇山さんも頼りない感じを上手く出してて悪くはないんですけどね、今一パンチが足りないかなと。
このあたり劇王で藤元さんに替わってどうなるかは楽しみではあります。
ちなみに劇王は20分程度の短編戯曲だそうなので特に手抜きって訳ではないと思いますよ。
3話目の初恋の人。では私の隣にいた女性が眠ってたというのもあるのですが間延びした感じがしました。(オチも途中で読めましたしね)
シアターガッツはエンターテイメント集団っていう感じがするのは同感です。
一般のお客に楽しんでもらおうっていう気持ちが素直に伝わってくるので観劇初めての人に勧めてもいいかなと思います。
Posted by しおこんぶ。 at 2004年01月29日 20:40
私の持ってる知識から補足説明します。

『踊る大和魂』で上演された4本の短篇のうち、『元パパ』以外の3本は全て再演のはずです。

日本劇作家協会東海支部プロデュースによる長久手での短篇集公演は今年で4年目を迎えるのですが、
その1年目に上演されたのが『ロマンチック野郎』
2年目が『Skip A GoGo!』
3年目が『初恋のひと。』
4年目が『元パパ』

1・2年目の作品は、長久手以前に何かの機会で上演されたのが初演だったと記憶しています。

しかしこれを手抜きといってしまったら、再演は全て手抜きになるわけで。
ガッツさんの短篇は人気が高いので、「待望の再演セット+新作のおまけつき」みたいな感じで、
良い企画だったのではないかと思っていますが。
Posted by 刈馬カオス at 2004年02月03日 10:49
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