2011年09月30日

バンタムクラスステージ「短編集:エドゥアルド・ウルリヒ教授の鎮痛剤/他」

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No.1 NEVER EVER MEET. 暗殺者の預言と預言者の暗殺
東京都某所の拘置所で、ある女「容疑者」が取り調べを受けている。
しかし女には、自身がそのように扱われる覚えがない。
一方、取調官は「預言者」を自称し、「容疑者」を精神的に追い詰めていく。

No.2 Prof. Eduardo Ulrich's PAINKILLER. エドゥアルド・ウルリヒ教授の鎮痛剤
ドイツ、ハイデルベルク郊外の大学の一室。
引退し、田舎に引っ越す準備を進めているウルリヒ教授の元に訪れた二人。
懇意にしていた女学生・アビゲイルと、聴講生・マルセル。
二人との最後の会話でつまびらかにされる、教授の秘密とは。
 (原案協力/西田博至)

No.3 Thanatos official duties. タナトス行政府
関西の下町に暮らす、とある家族と、その家族を見守る「行政府の役人」の物語。
身体が弱く、入院を控えた長女・かの子。
勝手に大学を辞めると言い出す長男。
家族の気持ちがすれ違いはじめた矢先に、かの子の容態が急変する。
(サイトより)

 大阪を本拠地とする劇団バンタムクラスステージが初の東京公演。大阪で2回観ていますが、いずれも質の高い見応えのある作品だった。役者の年齢層がやや高めである上に、小劇場演劇では珍しく「作中に過激な暴力表現がございますので、12歳以下のお子様の入場はお断りしております」という、実に大人の劇団だ。池袋演劇祭参加作品とのことだが、この演劇祭はなんだかよくわからない。

 今回は短篇集ということで上記の三作を連続上演。「暗殺者の預言と預言者の暗殺」は少しオカルト的な話で、彼らが置かれている状況が少しずつ明らかになっていくものの、最後まではっきりとは示されない。「エドゥアルド・ウルリヒ教授の鎮痛剤」はスパイものハードボイルドな駆け引き。「タナトス行政府」は、“お迎えに上がる”黒服の人々と、ある家族の物語。ちょっとボケたおじいちゃんを演じた殿村ゆたかが最高に良かった。

 前2つは従来からのバンタムクラスステージのイメージ通り、やや暗い雰囲気で暴力的。暴力的と言っても派手なアクションがあるのではなく、地下室の拷問のようなジワジワした暴力だ。しかし3つ目の「タナトス行政府」だけはちょっと異色だった。後半は抱腹の笑いとほろりと来る感動で締めくくり、いい気分で劇場を出ることができた。

 小劇場演劇では、勢いで魅せる作品はあっても渋くかっこいい芝居を本当にかっこよく演じられる劇団は少ないような気がする。バンタムクラスステージはそれができる劇団なので、ぜひ今後も東京へちょくちょく来てほしいと思った。

2011/09/30-15:00
バンタムクラスステージ「短編集:エドゥアルド・ウルリヒ教授の鎮痛剤/他」
シアターKASSAI/当日券3000円
原作・脚本・演出:細川博司
出演:木下聖浩/福地教光/hime/樋上孝治/山本香織/殿村ゆたか/緒方ちか/丈太郎/稲野杏那/小沢和之
舞台監督:新井和幸
照明:桝實七月子
音響:須川忠俊
銃器特殊効果:樋上孝治
アクション指導:細川雅人
宣伝美術:二朗松田
脚本協力:西田博至
制作協力:吉田千尋


posted by #10 at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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