2011年09月23日

石原正一ショー「ハリーポタ子」

hari-potako.jpg

魔法学校に通うハリーポタ子は、一人前の魔法使いをめざす女の子。ライバルに負けず、日夜努力の毎日。恋にも、お菓子の誘惑にも負けず!ど根性と勇気で、魔女狩りを企む悪の女王に立ち向かう!
(チラシより)

 大阪から5年ぶりに東京へ来た石原正一ショー、今回のネタは魔法使い。主人公のハリーポタ子(なぜハリ子・ポッターじゃないんだという突っ込みもありますが)をはじめ、モモサリメグキキなどたくさんの魔女っ子が舞台狭しと飛び回る。前説で石原正一が語っていた通り、ストーリー展開は基本的に「努力・友情・勝利」のジャンプ方式だ。地上に降りたポタ子は(なぜかまず尾崎豊に会ってから)何者かの魔女狩りによって名だたる魔女っ子が次々と消されているという事態を知ることになる。その黒幕を探す中で色々な魔法少女と出会うわけだが、みんなパワーがあるので、まず戦ってから仲間になるパターンが繰り返される。

 若い女優陣による戦闘シーンは華やかさと力強さが組み合わさって実に派手。衣裳や小道具もそれなりに作られてはいるが、なんといっても女優のパワフルな動きと元気な叫び声で圧倒される。シアター711は客席が横6人分しかないのだが、その倍くらい大きな舞台から迫ってくるような感覚だった。さすがは大阪のエンターティナーと言っていいだろう。全ての魔女っ子の元ネタをちゃんと知っているわけではないけど、名前だけなんとなく知ってる程度でも十分ついていける。恐らく詳しい人は詳しいなりに細かいネタに気づいてより楽しめたのだろう。その辺りのバランスもさりげなく巧みだ。

 これは腕組んで鑑賞する舞台ではなく、いっしょに手を叩いて盛り上がるべき作品だ。役者はおそらく相当に体力を消費すると思われるが(若いからいいのか)、とにかく心の底から楽しんでいる気持ちが舞台から溢れてくるようで、その勢いに飲み込まれるのが心地よい。こっちも楽しくて仕方ない! これだけのパワーがある劇団は東京にもそうそうないと思う。ぜひもっと頻繁に東京公演をやってほしいと切に願う。

2011/09/23-19:30
石原正一ショー「ハリーポタ子」
シアター711/当日券3300円
作・演出:石原正一
出演:竜崎だいち/丹下真寿美/吉睦アキコ/田川徳子/Sun!!/加順遥/片山誠子/森口直美/日詰千栄/小椋あずき/信平エステベス/石原正一
照明:松本大介
音響効果:児島塁
舞台監督:市原文太郎
衣裳:ヨダミヤ
小道具:島田麗子
撮影:かつらかづみ
宣伝美術:たてかよこ
制作:根岸ゆか里
posted by #10 at 19:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
言っちゃいますけどね。
大阪版、3倍面白かったんです。
赤い彗星並みです。
ハウルの動く城が完コピされるんですよ。
しかもそれを演じるのは関西で最もハズレのない俳優の一人、山浦さんですからねー。
だからこっち(大阪)に来いよ〜。
眠らせない宿『阿波座亭』に泊まって、シェフの『客のわがままに対応したディナー』を食べて、あとは適当に酔っ払っていれば良いのです。
Posted by そかし at 2011年10月05日 10:41
なるほどそういうことでしたか。
ハウルの動く城はモノだけ舞台脇に置かれていました。
大阪に行きたいのはやまやまですが東京は見逃したくない演目が多すぎるのです。です。
Posted by #10 at 2011年10月06日 01:39
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