誰がみたって、おかしな家族と、おかしな路地裏で、おかしな出会いをして、ボクは生きていた。(チラシより)
もう泣かない、これで最後。
間抜けな奴らに見せ付ける、ストリートチルドレンの生き様!
みんなと居ればどんなにお腹がペコペコだって笑っていられた。
たまに衝突して傷つけあったりもするけど、それだって家族ってことだ。
ボクらは愛いっぱいの家族。誰も本当の家族ってものを知らないけど。
ボクらはこの集合体を家族なんだって叫ぼう!
いつもの路地裏で、排気ガス吹き込むビルとビルの隙間で、真っ暗でワクワクするマンホールの下で。
前作「くちびるパンツ」に続いて2度目の観劇となるぬいぐるみハンター。王子小劇場の構造を工夫してとんでもない奥行きを出した使い方は前作と同様。ずーっと奥の方からゴチャゴチャやってくるのが見えるとワクワクする。
ファンキーな両親が離婚して捨てられた兄妹が、路頭に迷ってストリートチルドレン集団の仲間入りする。前作「くちびるパンツ」では宇宙が舞台だったが今回は路上。しかしどちらも特殊な形の「家族」の姿なのだろう。仲間っていいね、という。
ただ、ストーリーは一応あるけれど、どこまで重視しているかはわからない。できごとの背景として理解しておけば、あとは次から次へと繰り広げられるナンセンスギャグに身を委ねればいいのではないだろうか。
カラフルでガチャガチャしていて甘く切なくナンセンス、この感覚はチラシのデザインが非常によく表していると思う。まさにこんな感じの舞台だった。
2011/07/14-19:30
ぬいぐるみハンター「愛情爆心地はボクのココ」
王子小劇場/当日清算2500円
作・演出:池亀三太
出演:神戸アキコ/猪股和磨/竹田有希子/浅見臣樹/石黒淳士/片桐はづき/本山歩/八幡みゆき/伊比井香織/ナカイデソントン/永本彩香/久保ユリカ
楽曲提供:踊ってばかりの国
舞台美術:袴田長武+鴉屋
舞台監督:西山みのり
照明:山内祐太
音響:田中亮大/角田里枝
宣伝美術:のりしろチップス・デザイン部
イラスト:桐村理恵
制作:会沢ナオト
制作補佐:青木薫未/丸石彩乃/吉田莉沙/新居朋子/細井ひさよ
演出助手:太田佑人/三谷奈津子