2011年06月10日

燐光群「推進派」

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普天間基地ヘリコプター部隊の移設先に指定された島。
ただただ島の繁栄を願う男のもとに、
混乱に晒された日本各地から流れてきた人々が集まった。
「基地を呼んだら何かいいことがあるなんて、間違ってる」
「自分以外の所に移せばいいというのは、もっと間違ってる」
「人間が、自分の限界を超えて作ったものは、みんな怖いんです」
「現在」をまるごと、つかみ取る。
「今、この瞬間」を刻む。
── 待望の坂手洋二・最新作。
琉球でもヤマトでもない。
ここは俺たちの島だ。
(くまやわっきゃしまだーに)
(サイトより)

 主に米軍基地の誘致をテーマに、揺れる南の島の人々と移住者たちの葛藤と困惑が詰め込まれた作品。モデルとなっているのは徳之島。現在も基地問題の渦中にあるだけでなく、核廃棄物処理場誘致の話もあり、福島の原発事故から逃げてきた人も出てくるなど、ものすごく現在進行形の問題を扱う物語となっていた。

 社会問題を扱うことが多い燐光群だが、ここまでリアルタイムなテーマはちょっと珍しいのではないだろうか。それゆえか説明的なセリフが非常に多く、内容が濃いのはいつも通りですが今回は特にぎゅうぎゅう詰めと言えるほど密度が高かったように感じた。

 移住者の仮住まいに提供された、スポーツクラブだった建物の広い一室が舞台となるワンシチュエーションドラマ。ただし登場人物が多い上に時間の経過もかなりあるため、観ていて飽きることはない。というか飽きる暇がない。むしろ情報過多でだんだん疲れてきた。

 恐らく何年も経ってからそのまま再演されることはないと思いますが、今後の現実の新たな展開を踏まえて、もう一度同じ時期の物語をすっきりしたスタイルで再構成してもらえたらいいなと思います。

2011/06/10-19:00
燐光群「推進派」
ザ・スズナリ/前売券3600円
作・演出:坂手洋二
出演:大西孝洋/はしぐちしん/樋尾麻衣子/橋本浩明/田中結佳/猪熊恒和/根兵さやか/安仁屋美峰/松岡洋子/中山マリ/川中健次郎/杉山英之/鈴木陽介/武山尚史/鴨川てんし/加藤道子/福田陽子/桐畑理佳/山崎蝶子/横山展子
照明:竹林功
美術:じょん万次郎
衣裳:宮本宣子
音響:島猛
音響操作:齋藤貴博
舞台監督:高橋淳一
演出助手:城田美樹
文芸助手:清水弥生/久保志乃ぶ
美術協力:森下紀彦
宣伝意匠:高崎勝也
方言指導・振付・徳之島アドバイザー:HiRO
協力:コンブリ団/須山扶美子/吉本知世/飯塚亜弓/菅原有紗/合地春菜 /小池陽子/増永紋美/八代名菜子/小林千紘/酒井一途/赤須令奈/戸塚治虫/河崎一公/
Company Staff:西川大輔/遠藤美緒/向井孝成/宮島千栄/秋葉ヨリエ/内海常葉
制作:古元道広/近藤順子


posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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