2006年07月02日

黒色綺譚カナリア派「少女灯〜改訂版 ドドメ懐古趣味〜」

 閉鎖が決まったケーキ工場で、行くあてもなく居座る三人の住み込み女工達。主人公の緋色は社長の親戚だが、高慢ないとこ達とソリが合わずその家に住むことを拒絶し、裕福な父が海外から戻るのを心待ちにしている。そんなある日、女工の一人の婚約者が社長の家の金庫から大金を盗み出す。

 劇団名や作品名からもっとアングラな作品を予想していましたが、それなりに真っ当な作品でした。今回は再演で、小耳に挟んだところによると初演の登場人物は5人だったようですが、今回は12人。個人的には少ない方が好みなので、初演を観てみたかったものです。

 名前の付け方が面白い。緋色や藍男など色にちなんだ名前がある他、憎まれ役には煉瓦。現実にはまずあり得ない名前が幻想的な雰囲気を出しているが、一番秀逸なのは「豊田のケーキ」だろう。豊田と聞いて最初に浮かぶのは自動車だ。これが何とも奇妙な印象を与える。

 主役の緋色を演じた牛水さんはとても華があると思いますが、ドドメを演じた伊藤さんはそれ以上に何かモノスゴイものを感じた。近づいてはいけないオーラ。他の出演作も観てみたいものです。検索してみたら自分より年上だったのでさらに驚愕です(10歳くらい年下かと思っていました)。

2006/07/02-14:00
黒色綺譚カナリア派「少女灯〜改訂版 ドドメ懐古趣味〜
ザムザ阿佐谷/ウェブ予約3000円
作・演出:赤澤ムック
出演:牛水里美/吉冨亜希子/伊藤美穂/オレノグラフィティ/吉川博史/木戸雅美/足立雲平/中里順子/藤井としもり/山下恵/斎藤けあき/芝原弘
posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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