一番理解できないのは、予約で満席であると言った後に困惑しているスタッフの存在。統括者と思われる別のスタッフにどうすれば良いか確認する光景も何度か見ました。
チラシやウェブに前売と当日の料金を記載しているのなら、たとえ完売していなくても当日券の扱いを決めておく必要があるはずです。完売したならキャンセル待ちの手順も必要です。それを事前に決めて受付スタッフに周知しておくという基本的なことが、何故できていないのでしょうか。
次におかしいのは、キャンセル待ちに整理券を出さないこと。「開演直前になったらお越し下さい」と言われてその場を離れ、戻ってきたら他のキャンセル待ちが数人たむろしていたことがあります(並ばせもしない)。全員分の空席が確保できなかったら、誰を優先するつもりだったのでしょうか。
こういう経験が一度や二度ではありません。想定外のトラブルでもあるまいし、素人でもわかる想定内のことなのですから、ちゃんと準備しておいてほしいものです。
私が考える合理的な手順はこうです(全席自由の場合):
(1)前売・予約に際して、開演10分前までに入場しなければキャンセル扱いになることがあると明示しておく。
(2)整理券を2種類用意しておく(青と赤など)
(3)受付では、前売・予約客と当日客に別の色の整理券を渡す。
(4)開場時刻になったら、前売・予約客を整理番号順に入場させる。
(5)開演10分前になったら、当日客を整理番号順に入場させる。
自由席の場合、前売・予約の客は当日客より優先的に入場させるべきなので、たとえ完売でなくても整理券は用意すべきです。名古屋の小劇場ではさほど混雑していなくても整理券が使われていますが、なぜか東京では整理券を出さない劇団が多いと感じます。簡単な準備で窓口がスムーズになるのですから、ぜひ東京でも普及してほしいものです。
当日客を入場させる時刻は10分前でなく5分前にしている劇団もありますが、満席近い場内で後から入る客を座席に誘導するのは通常より時間がかかるため、5分前からだとほぼ確実に開演が遅れます。10分前が妥当だと思います。
ちなみに最も呆れたのは、整理券も出さず「開演時刻になったら来て下さい」と言われた時です。前売客を待たせることが前提なのでしょうか。非常識すぎるので観劇する気が失せて帰りました。