
そこはどういう部屋なのかを想像してみる。(チラシより)
ビールの缶には煙草の吸殻が詰まっていて、
鼻をかんだ後のちり紙が散乱している。
加湿器とかあってもいい。
隣にはもしかしたら
ビックリするくらい
背の高いマンションとかがあって
そこは一日中陽が当たらない
かもしれない。
縁側の向こうには
もうすっかり
背丈の縮んでしまった
サザンカの木が
植わっていることにする。
ぽたぽたと、何房も
地面に落ちてしまっていて、
時間が経ったからか、
ところどころ茶色に変色している。
冬から春になる時、ってのは
いっぱいのものが生まれるそばで、
いっぱいのものがダメになっていく気がします。
今回はそんな話になれば、と思っています。
脳に埋め込んだ特殊な機械で記憶力を拡張できる技術があり、その技術を開発した第一人者の家が舞台。ジャーナリストとしてそこに訪れてきた男女が実は・・・。
設定は少しSF要素があるものの、筋としては家族愛を描いた非常にストレートな芝居。奇をてらうような所はまったくなく、人によっては物足りないと思うかもしれないが、落ち着いて穏やかな気持ちで観ることができた。
2011/03/05-19:30
カムヰヤッセン「サザンカの見える窓のある部屋」
小劇場楽園/前売券2500円
脚本・演出:北川大輔
出演:甘粕阿紗子/金沢啓太/遠藤友香理/小島明之/北川大輔
舞台監督・美術:平山正太郎
照明:小寺俊弘
音響:伊坂共史
宣伝美術:松浦奈未
スチール:原絵里子
演出助手:伊坂友史
制作:甘粕阿紗子/茅田博文
企画・製作:カムヰヤッセン