2011年02月19日

ブラジル「怪物」

kaibutu.jpg

恐ろしいのに可愛くて、下らないけど楽しいし、凶暴なのに愛嬌あって、
美しいし醜いし、つまらないけど面白くて、かんたんなくせにむずかしそうで、
冷たい素振りをするくせに、満面の笑顔で迎え入れたりしたと思えば、
うんこもするしおしっこだってするし、パーと言えばブーと言うし、
うんと言ったと思ったら、ノーと言っては悩ませて、
従順すぎるぐらいに我が侭三昧、期待通りに期待はずれ、
たまらないぐらい臭いのに、時々、甘い香りなんかさせやがって、
泣いたと思ったら、もう笑ってる。

人間って皆、“怪物”。
ブラジルが一年ぶりにお贈りする新作長編は、妊娠を機に会社から独立し、
生まれてくる子供とふたり生きていこうと決意した女を巡る
数奇な運命と人間の業にまつわるホラー風“苦笑系喜劇”。
(チラシより)

 父親のわからない子供を妊娠した女性と、自分の子ではないかと考える男達。本人曰く「父親はゆきずりの宇宙人」。そうかもと思うほど異常な速さでおなかは大きくなり、とんでもない短期間で生まれてきたのは・・・。

 基本的にはコミカルに語られるが、ジワジワとホラーの雰囲気が出てくる。初めて観る劇団だったのでどういうカラーか分からず、ハッピーエンドになるのか?グロいバッドエンドが待っているのか?最後までハラハラしながら観ることになった。

 それにしてもあの赤ちゃんは、特権的肉体というやつだなと思う。ある意味出オチなんだが、それで終わらず波状攻撃をかけるような持って行き方で飽きさせない。なかなかのやり手だ。

2011/02/19-19:30
ブラジル「怪物」
駅前劇場/当日券3800円
脚本・演出:ブラジリィー・アン・山田
出演:桑原裕子/辰巳智秋/櫻井智也/中川智明/西山聡/羽鳥名美子/本井博之/堀川炎/諫山幸治
舞台監督:掛樋亮太
舞台美術:仁平祐也
照明:シバタユキエ
音響:島貫聡
衣装:中西瑞美
宣伝美術:川本裕之
チラシ写真・スチール:名鹿祥史
演出助手:高見大和
票券管理:スギヤマヨウ
制作:恒川稔英/池田智哉
posted by #10 at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック