2010年12月11日

国道五十八号戦線「国道五十八号戦線異常ナシ」

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そして、
世界を滅ぼせるスイッチだけが手元に残された。
(チラシより、全文は続きを読むに)

 国道五十八号戦線の解散公演。長編1作と短編4作が並行して上演された。短編のひとつ以外は再演であるが、演出は劇団外の谷賢一なので初演とは色々と異なっているだろう。残念ながら初演を観ていないので比較はできないが。

 全体にものすごく長台詞の多い戯曲で、役者の実力が如実に出てしまう舞台だと思った。個人的には、もっと少ない台詞に凝縮されている作品が好みだ。ある程度以上に長い台詞では、演技がおいてけぼりになる場合が少なくない。残念ながらこの作品でもすべての役者が常に演技できているわけではなかった気がする。

 本作「〜異常ナシ」は長編で、核の発射ボタンを手に入れた沖縄の若者とそこへ来た政府の役人の話だ。その他にウタというスピリチュアルな人物も出てくるが、そこは少々滑稽に描かれている。脚本を書いた友寄総市浪は沖縄出身とのことで、自分の体験や想いが反映されているのだろうか。

2010/12/11-13:00
国道五十八号戦線「国道五十八号戦線異常ナシ」
サンモールスタジオ/前売券2500円
脚本:友寄総市浪
演出:谷賢一
出演:山本卓卓/さいとう篤史/佐野功/伊神忠聡/ハマカワフミエ/浅倉洋介/詩森ろば
演出助手:冨坂友/吉田仁美
舞台監督:大地洋一
照明:朝日一真/吉田麻美
音響:岡田悠
制作:松島瑞江
制作協力:池田智哉
舞台美術:島養友美
宣伝美術:羽尾万里子
舞台撮影:石澤知絵子
親切:塚越健一
不親切:薄顔のひと&金丸慎太郎
企画・製作:国道五十八号戦線

2008年初夏、オキナワ在日米軍基地内にてクーデターが勃発。
首謀者の商工は基地内の核発射施設の占拠を通告。
日米両政府はこの未曾有の事態をテロと断定。
その対応に苦慮することになる、

はずだった。

が、交渉も始まらぬうちに何者かにより
施設がシステムごとハッキングされる。
国際的テロ組織の関与が疑われるも、
政治的バックボーンどころか主義も思想も持たない、
県内の一青年団の仕業と判明。
彼らは核の発射システムを切り札に、オキナワ独立を高らかに宣言。
いわく、
「我々の島の舵は我々がとる」。
こうしてオキナワは本土からもアメリカからも決別し、
独立国家として新たな物語を描きはじめる、

はずだった。

急転直下、件の将校と日米政府は和解を公表、
事態の終結を宣言する。
「非核三原則に基づき、もともと日本国内に核など存在しない」
基地内にあるとされた核は単なる脅しにすぎなかった、と。
日本政府のこの公式見解は、オキナワ独立宣言を完全に黙殺した。
単なる愉快犯・便乗犯として週刊誌やワイドショーを賑わせ、
そして簡単に忘れ去られた。
そもそもが勢い任せの独立宣言。
ビジョンも理想もなく、具体案すらない、
熱にうかされた「独立」。
この世界は何も変わらなかった。

そして、

世界を滅ぼせるスイッチだけが手元に残された。
(チラシより)


posted by #10 at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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