タイトルから分かるように今回は同企画の第2弾とのこと。1回目は観ていないが内容は独立した短編集なので問題はなかった。
「アスワン 〜フィリピン吸血鬼の誕生〜」は、伝説か寓話を思わせる雰囲気の作品。「それで裸になったつもり?」はまさにベッドの上の物語で、さわやかな猥談といった趣向だ。これらはフィリピン人作家による戯曲で、日本語・タガログ語ともだいたい同じ話だが細かい部分では違っており、演出の妙を感じた。
タガログ語のバージョンはフィリピン人俳優によって演じられ、舞台横に置かれた大型ディスプレイで字幕を表示していた(それを知っていれば後ろの方の席に座ったのだが、知らずに一番前に座ったため字幕と舞台を同時に見ることができず少々辛かった)。
最後の「フィリピンパブで幸せを」は、フィリピンパブで出会った女の子の家についていった男が、いつの間にか家族に紹介され結婚へと追い込まれていくという物語。なんとも極端でもはやファンタジー?だが、この企画でこの話が書けるのはなかなかすごいと思いました。
2006/03/25-19:00
燐光群+フィリピン国際交流プログラム「フィリピン ベッドタイム ストーリーズ 2」
笹塚ファクトリー/前売券3000円
演出:吉田智久
「アスワン 〜フィリピン吸血鬼の誕生〜」"Ang Unang Aswang"
作:ロディ・ヴェラ
出演:ロディ・ヴェラ/マイレス・カナピ/メイ・パナー/アンジェリ・バヤニ/ノル・ドミンゴ/桐畑理佳/鴨川てんし/小金井篤/木下祐子/樋口史/川中健次郎/安仁屋美峰/阿諏訪麻子/杉山英之
「それで裸になったつもり?」"Kung Paano Hubdan ang Hinubaran"
作:リザ・マグトト
出演:ロディ・ヴェラ/メイ・パナー/ノル・ドミンゴ/アンジェリ・バヤニ/鴨川てんし/木下祐子/小金井篤/樋口史
「フィリピンパブで幸せを」"Ligaya sa Isang Pinoy Bar"
作:内田春菊
出演:マイレス・カナピ/内海常葉/メイ・パナー/川中健次郎/ノル・ドミンゴ/ロディ・ヴェラ/工藤清美/安仁屋美峰/アンジェリ・バヤニ