2010年07月04日

トリコ・A「せりふのないガラスの動物園」

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「もしかして彼はいま、私に恋をしているのではないだろうか」
テネシー・ウィリアムス「ガラスの動物園」の登場人物、ローラをモチーフにした恋の物語。
一方通行の恋。叶うはずが無いのに、叶うかもしれないと、一瞬、心を踊らせてしまった私。
母のように美しい過去も無く、弟のように見つめるべく将来も無い。
けれど私は今、恋をしている。
恋をすると、時間はとまる。だからひろがっていく、

私の美しい、まぼろし。
(チラシより)

 せりふなしとの触れ込みでしたが後半はせりふありまくりでした。全体が不条理な演出なのでたいした問題ではないかもしれませんが、「物語を全部せりふ抜きで描く」というのは難しい挑戦だと思って期待していたので、できれば本当にせりふなしでやってほしかった。

 せりふの件を除けば、あとはもう何が何だか分からないような演出。少しずつ少しずつ状況は飲み込めてくるけれど、物語を追うことが意味をなすのかどうか。ただ断片的な情景を眺めているだけでも充分に楽しめる作品でした。

 四宮章吾の不気味っぷりと、ナース服を着ていた女優の切れが良かったです。

2010/07/04-17:00
トリコ・A「せりふのないガラスの動物園」
アトリエ劇研/当日券2800円
出演:二口大学/松本芽紅見/岩田由紀/大木湖南/四宮章吾
posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 関西観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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