(チラシより)「なついちゃ、ダメ。」
ハローハロー
ぼくの緑の庭がついてる、
白い新居に若い夫婦が引っ越してきた。
ふたりはメロメロテレテレで、
でも、今日初めて知った。
お互いの好み、きょうだいの数、
親の名前、すきなうた。
電撃的な夜。
彼は兄と犬を連れてきて、
彼女は兄とたくさんの妹を連れてきた。
紹介してる紹介してる。
はじめて今、はじめまして。
ぼくとぼくの幼虫は、庭で笑って見てる。
くすくすくす
ふたつの家族をドキドキしながら見てる。
くすくすくす
庭のある新居に越してきた夫婦の話ですが、妻も夫もゆるやかにおかしい。それ以上にかれらのきょうだい達がおかしい。そして庭に住んでいる何かの幼虫が存在するだけでおかしい。
つくづくサリngROCKの発想はすごいと思う。ネタバレを避けるため多くは書きませんが、人間と人間じゃないものが穏やかにつながって、その境界線はあいまいです。
しかしアフタートークでA級MissingLinkの土橋さんが指摘していたように、結婚とか夫婦というものの本質を突いた表現になっていたと思います。これを何も意図せず作ったのなら、やっぱりサリngROCKは天才だなと思います。
普通じゃない家庭の幸せな姿なので、私のようなタイプにとっても優しい話です。
2010/07/03-19:30
突劇金魚「幼虫主人の庭」
シアトリカル應典院/当日券2800円
作・演出:サリngROCK
出演:上田展壽/蔵本真見/サリngROCK/片岡百萬両/河口仁/山田将之/一瀬尚代/河上由佳/重田恵/高島奈々/かじはらみか