2010年05月26日

イキウメ「プランクトンの踊り場」

purankuton.jpg

例えば、
私は空の箱を指差し、
その中にシュークリームが5つ入っていますと言う。
「どうぞご自由にお食べください。」
彼は何の疑いもないように、箱に手をかける。
もしその中にシュークリームが無いとしたら、
それは疑り深い彼のせいだ。

例えば、
目をつぶって髪を洗っていると、何かの気配を感じる。
狭いユニットバスの中、私の他にもう一人いるような気がする。
一人? 心の中でそう言った瞬間、気配は人の形になる。
濡れた黒髪、青白い肌、女、
私の中の紋切り型なイメージが、その幽霊を具体的に彩っていく。
幽霊? そう言った瞬間その人は幽霊以外の何ものでもなくなってしまった。
私の記憶から引き出されたその幽霊は、
私が目を開くのを待っている。
思い込みがかたちになる、
記憶の踊り場。
(チラシより)

 イキウメの観劇は3回目。そろそろこの劇団のカラーが分かってきた気がする。基本的にはSFとオカルト(あるいはファンタジー)の中間的な設定だが、描いているのはその世界で生きている人々の心と挙動だ。

 設定は面白いがどこかで観たような気もする(映画「スフィア」かな?)。人々が翻弄される様子も滑稽かつ興味深いが、ラストがどうも歯切れが悪かった。あれれ?それはどうするの?というところで切っており、その先を考えているのかどうか疑わしく感じた。

 ただ途中の成り行きや細かいネタはとても面白く、単純に楽しめる作品でした。

2010/05/26-19:00
イキウメ「プランクトンの踊り場」
HEP HALL/当日券4000円
作・演出 : 前川知大
出演 : 浜田信也/盛 隆二/岩本幸子/伊勢佳世/森下 創/窪田道聡/緒方健児/安井順平/大窪人衛/加茂杏子


posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 関西観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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