2006年02月12日

バングラッシー「幸せそうな人」

 住んだ人が皆不幸になる「不幸荘」の異名を持つ古いアパート。運を貯めようとする売れない芸人や、患者がなぜか死んでいく医者、そこへ怪我人として担ぎ込まれた男とその友人、意味もなく盛り上がる青年、知らずに引っ越してきてしまった新婚夫婦、不幸を楽しむ管理人・・・。

 奇人変人と一部の常識人が織り成すシチュエーションコメディ。それぞれを演じた役者が実にはまり役な印象を受けた。初めて観た劇団なのでそれが練り込まれた演技なのか役者の素に近いのか判別できないが、前者なら立派なものだ。

 多数の異色キャラが登場するものの、それぞれの行動はちゃんと納得できる理由付けがされているため、奇妙さが鼻につくことがなかった。住人が皆不幸になる理由はもちろん不明だが、迷信かもしれないという余地を残しながら、最後の長台詞で作品全体をうまくまとめていた。

 舞台装置も相当がんばって作ったと思う。前景と後景にそれぞれ部屋があり、場面によって別の部屋になるのだが、2部屋を上下に並べたのはすごい。天井の高い王子小劇場とはいえ勇気があると思う。

2006/02/12-14:00
バングラッシー「幸せそうな人」
王子小劇場/ウェブ予約2200円
作・演出:河原啓太
出演:折原敬一/実川義郎/河原啓太/本井博之/中野嵩大/内田龍/異義田夏葉/奥村泰武/木下珠紀/小黒奈央/宇田川千珠子


posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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