2009年05月03日

演劇博覧会カラフル3(その1)

演劇博覧会カラフル3
長久手町文化の家/前売券3500円(1日通し券)

劇団コーヒー牛乳(東京)11:00-12:00
「男の60分」
 母親の葬儀をむかえて田舎に集まった兄弟の、子供の頃の思い出。東京から引っ越してきた二人を手荒く暖かく迎え入れた悪ガキ集団との交流の日々を描く。差別や事故といったトラブルを経験しながらも友情を深めて行く姿はちょっと涙を誘う、心温まる物語。
 最初と最後以外はずっと回想シーンということになるが、時代の雰囲気を出すための構成だろうか。大人の役者が元気のいい子供を演じるのは体力的に相当きついと思うが、その上さらにこの芝居はひたすら走りっぱなし。体力系演劇とでも言おうか。

柿食う客(東京)12:15-13:15
「恋人としては無理」
 ライブパフォーマンスと演劇の融合体。エルサレムに来たイエスの12使徒の物語。ラップか早口言葉のような台詞回しで、全員黒ジャージでピンクの小物を使って目まぐるしく役柄が入れ替わる。そしてたまに訪れる静寂がヒリヒリする。あまりにテンポが速くて聞きづらい部分もあったが、全体として立派な「芸」を成していた。
 同じ作品が少し前に大阪で公演されており、その時は観そびれていたので今回カラフルで観られて良かった。他の作品も観てみたいと思わせる逸品。好き嫌いも別れる作風であろうが、演劇とか芝居の概念の向こう側へ進んだ本当の前衛だと思う。

試験管ベビー(名古屋)13:30-14:30
「はかない恋の物語」
 解散したヤクザのチンピラ達が、8年の刑期を終えて出所した男の命を取るべく組長の墓場であいまみえる。しかし揃ってバカなキャラばかりで大混乱。しつこいほどギャグにギャグがかぶせられていく様子にひたすら笑い続けられる。お得意の観客参加もあり、ライブならではのエンターテイメントに仕上がっていた。
 ナンセンスコント芝居。名古屋にいた頃は欠かさず観ていた劇団であり、久しぶりですがまったく変わっていない様子で嬉しかった。比較的大きなホールなので観客参加はいまいちしっくり来ない感じでしたが、今後もまだまだ続けてほしいものです。

TAKE IT EASY!(神戸)14:45-15:45
「千年女優」
 往年の大女優がインタビューに答えて、激動の生涯を回想する。めまぐるしく転換するシーンを5人の女優が演じきる。原作はアニメだそうだが、白い衣装と幻想的な照明が美しく、スピード感ある動きは最初から舞台作品として書かれたとしか思えない出来栄えだ。華麗なるビジュアル演劇ですが、体力も相当使っているだろう。
 ただ、本来はもっと長い芝居だったものを短縮したと思われ、その結果クライマックス的な場面が大半を占め、観ていてだんだん疲れてきてしまった。一応の緩急はあるものの、回想シーンが多様である故に全体としてのまとまりに欠けてしまったのではないだろうか。

弦巻楽団(札幌)16:15-17:15
「神の子供はみな遊ぶ」
 20年前に超能力小学生アイドルグループ「サイキック5」として人気を博した男女と、彼らの現況を追いかけているジャーナリストによる、喫茶店でのコミカルな応酬。念力や瞬間移動などの能力を持つ人物がたくさん登場するが、基本的に会話主体のワンシチュエーション舞台。多少のミステリー仕立てがあるがコメディに分類して良いだろう。後半出てくる超能力の描写がチープで逆に面白かった。

Theatre劇団子(東京)17:30-18:30
「愛知のオンナ」
 中学の演劇部でいつも一緒だった泪・愛・瞳の3人が、泪の結婚を機に15年ぶりに再開する。疎遠になっていた瞳には招待状を出さなかったが、愛がうっかり電話してしまい‥‥。女の友情ってああいうものなのかね。笑いと涙を誘う古典的演劇。東京の劇団のはずだが愛知をやたら強調したの地元サービスかな? 「東京のオトコ」という作品もあるようですが。

オイスターズ(名古屋)18:45-19:45
「トラックメロウ」
 木彫り職人に会うバスツアーのはずが、無責任な運転手と変な乗客に翻弄されるツアーガイド。途中で事故にあってバスが動かなくなってから、通りすがりの「トラックメロウ」に拾われる。展開は次第に常軌を逸していく様子が楽しい。
 脱力系のお笑いショー。もしくは主人公がツッコミで他は全員がボケの巨大漫才というところか。意味不明な会話が延々と続いているのはばかばかしくも楽しかった。

ユニット美人(京都)20:00-21:00
「山内一豊が言う前に!」
 女性二人がダンスやパロディ芝居やコントを繰り広げるコメディパフォーマンス。演劇というより寸劇の寄せ集めみたいな中身で、全体を通じたストーリーやテーマは特にないようです(無くていいと思う)。しかし楽屋落ち的な現実からアメリカンホームコメディやファンタジーのような世界にテンポ良く落ち込んで行く手際は見事なもの。前衛というより斜め下をくぐり抜けている感じです。
 京都の劇団で、少し前に本公演がありましたが場所が奇妙で見逃しました。次は行きたいと思います。ええホントに。


posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 名古屋観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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