2009年01月24日

化石オートバイ「さらば双子の金星の人よ」

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世の中は多重構造のポリフォニー。スペクタクルとナンセンスと掃き溜めに立ち上がるは寓話!てんやわんやの一大叙事詩!目に焼きつけろ本気の大人の妄想力を!
虚空を突き進む宇宙船には孤独が蔓延している。クルーの誰もが夢見るは人ならぬ美女。ちょっと待ってよ美しい人よ、おれをとって喰わないでくれ!
イリュージョンは今日も大成功、だったはずなのに今のおれは橋の下。失った兄貴と喝采の幻を追い掛ける。異形の者たちは誰よりも速く野を駈ける。
ツキに見放された女たちは賭けてはいけないものを賭ける。金星から見放された力士は曙に願いを掛ける。さようなら、すべての人たちよ!
(チラシより)

 上記のチラシ文は案外正しく内容を表現していた。さらに当日パンフの言葉を借りれば「てんやわんやなお芝居」だ。前回と同様、少ない数の役者が非常に多くの役を演じている。パンフに書いてあるだけでも6人の役者が35役。うち一人は1役だけなので実質は5人で34役だ。これはこの劇団のポリシーなのかな?

 てんやわんやな芝居なので流れを追うより空気を楽しむ姿勢で観劇していたが、なんとなく全体を貫く骨組みがあるようなないような。後半、宇宙船の中で人間が入れ替わりながら同じ場面がループし、最後に人が減っていくというシーンがありましたが、なんとなくスタートレックにこんな雰囲気のエピソードがあったような。イリュージョンの場面は少年探偵団風? バラエティに富んだシーンが折り重なって、最後は、最後は?

 正直言って後には何も残らないけれど、その時は楽しかったんだよ。と納得してもいいんじゃないかな、と思う。

2009/01/24-15:00
化石オートバイ「さらば双子の金星の人よ」
in→dependent theatre 2nd/前売券2800円
作・演出:山浦徹
出演:赤星マサノリ/石原正一/平林之英/小山茜/山浦徹/高須浩明・縄飛ぴょん


posted by #10 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 関西観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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