遠いとこ、(チラシより)
行けるだけ
遠いとこまでって
思てた。
けど、町は流れる。
町は、ひとごと流れる
それわかったんは、
19の時やった
間もなく死を迎えようとする老人が病室にいる。舞台は待合室。集まった親族たちが思い出を語り、隠していたことを語る。そこに老人の人生が浮かび上がる。
設定はまあ、ありがちと言えばありがちなもの。この老人は恋多き人だったらしく、集まった子供たちも母親が違っているし、さらに他にも子供を作った女性がいることがわかり、さらに一部の親族は老人からそれを聞かされて知っていたり、会ったことがあったり‥‥。
次から次へと「衝撃の事実」が出てくる出てくる。その結果、あまりにも家族関係が複雑なので、誰と誰がどういう関係なのか把握しきれなくなっていく。最初のうちはシリアスな雰囲気だったのだが、途中からだんだん「これはコメディなのか?」と思い始めました。
せっかく役者も装置もすごく立派で質感が高い舞台が構築されていたのに、脚本がダラダラすぎます。衝撃の事実はひとつかふたつ、ここ一番で語られれば充分でしょう。正直うんざりしました。
2008/12/13-19:00
PM/飛ぶ教室+Z system プロデュース「ながれまち」
精華小劇場/当日券3300円
作:蟷螂襲
演出:中川浩三
出演:福井玲子/山藤貴子/白井哲也/玄名龍/加順遥/橋本太輔/村中海/平手嶺佑/本園理絵/矢田亮太/宮脇舞/久保田浩/中道裕子/石田智世/赤星マサノリ/中川浩三/蟷螂襲