2004年11月21日

盗難アジア「どようび、よる、6じ30ぷん」

 悪の組織の怪人とヒーローの戦いが日常茶飯事になっている世界で、主人公の父親が原因不明の病気で死ぬ。その夜、両親の出会いの秘密を明かそうと母親が話し始めたところに悪の組織の幹部が現れ、主人公を20年前に送ってしまう。そこには、出会う直前の父と母がいた。

 凡庸な父が実はヒーローだったとか、タイムスリップして若き日の両親に会う(しかも結ばれる直前)などというどこかで聞いたようなネタが多用されているが、これは意図的なものだと思う。狙いどころは悪くなかった。

 しかし、お約束ネタは相応の表現力がないとバラエティ番組のコント芝居のようになってしまう。世代的に学生中心のようだが、第8回公演とのことでそれなりに経験を積んでいるなら、もう少し演技に深みがあっても良いのではなかろうか。楽屋オチやアドリブを盛り込むのはその後だ。

 客演の細野今日子は秀逸だった。彼女だけ明らかにレベルが違うため、なおさら他の役者の未熟さが感じられてしまった。課題は発声だと思う。この大きさの小屋なら声量に不足はないが、音の張り具合がまだかなり修行の余地あり。

2004/11/21-19:00
盗難アジア「どようび、よる、6じ30ぷん」
中野ウエストエンドスタジオ/当日券1800円
作・演出:佐々木直
出演:横山翼/池宮城豪/細野今日子/大嶺成人/佐々木直/古木知彦/杉山友紀/長谷有祐/村山聡/佐藤雄平/富永瑞木/島貫雄二/鎌田はる果


posted by #10 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京観劇1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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