2005年12月13日

桜姫のお遊戯草子「ハッピーウェディング」

 結婚を前にした4組のカップルの物語をオムニバス形式で描く。
 第一幕「イマドキの結婚」プロポーズは無事に済ませたが、どちらも自分の親と同居を望んで平行線のカップル。
 第二幕「できちゃった結婚」同棲中の彼女が妊娠したと聞いて男は喜び勇んで結婚しようとするが、なぜか彼女はそれを拒む。
 第三幕「同棲以上結婚未満」心を病んだ娘と同居生活をする男が、恋人でもないけれど彼女を受け入れていこうとする。
 第四幕「ハッピーウェディング」普通に付き合って普通に結婚するつもりが、土壇場で彼女が抱える重大な事情を知って狼狽する男。

 最初はコミカルに結婚前のカップルが描かれるが、話が進むにつれて次第に重いテーマになっていく。妊娠と彼氏と自分の将来について不安に揺れる女と、対照的に無邪気な男。心を病んでしまった女性とそれを支える男の葛藤。離婚という過去と幼児虐待の現実を抱える女性と、困惑しながらもそれを受け入れて未来を拓こうとする男。

 いずれも極めて現代的な結婚にまつわる問題をクローズアップしているが、基本的に女性が書いた芝居だけあって、女性の心理は掘り下げているが男の気持ちは単純化されていると感じました。まあ、実際に男は単純なのかもしれませんけれど。

 そういう意味で面白いのは、“悪い男”が出てこない点。基本的にどの話もハッピーエンドなので女性を裏切るような男が出てこないのは当然ですが、傷つける言動すらも避けて必死で女性を理解しようとする男ばかりなのは、作者の期待の反映なのでしょうか。ただ、あまりに毒がなくてファンタジー化しているような印象もあります。

 余談ですが、この作品に出演していた笹井優美は2年ほど前に「心の旅」という作品で印象に残っていて、以来ずっと次の舞台を見たいと思っていました。ほぼ諦めていたのですが観られて良かった。独特のすっとぼけた空気が大好きです。

2005/12/10-15:00
桜姫のお遊戯草子「ハッピーウェディング」
スタジオ・座・ウィークエンド/ウェブ予約1000円
作・演出:笠島幸子
出演:中本丈視/麻由子/清水やすひろ/笹井優美/中西洋介/あやな/一丸博昭/今村英里


posted by #10 at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 名古屋観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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